ナショナルズの若き強打者・ソトらが「スーパー2」の対象に

「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、クリント・フレイジャー(ヤンキース)、グレイバー・トーレス(ヤンキース)、ルーク・ボイト(ヤンキース)、マックス・フリード(ブレーブス)、マイク・ソローカ(ブレーブス)、ウォーカー・ビューラー(ドジャース)、ドミニク・スミス(メッツ)、フアン・ソト(ナショナルズ)、ブランドン・ウッドラフ(ブリュワーズ)といった選手たちが「スーパー2」として今オフから年俸調停の対象となるようだ。

メジャーリーグでは通常、サービスタイム(メジャー登録日数)が3年に達した選手に年俸調停権が与えられる。サービスタイムが6年に達するとFAになるため、年俸調停期間は通常3年だ。ただし、サービスタイムが2年以上3年未満の選手のうち、サービスタイムが上位22%の選手には特例で年俸調停権が与えられる。これを「スーパー2」と呼ぶ。つまり、「スーパー2」の対象となった選手は年俸調停期間が通常よりも1年長くなる。

メジャーリーグでは年俸調停権を得るまでの期間は最低保証年俸に近い金額のサラリーしか得られないが、年俸調停権を取得すると一気に年俸がアップする。たとえば、ムーキー・ベッツ(ドジャース)は2017年の年俸95万ドルから2018年は1050万ドル、フランシスコ・リンドーア(インディアンス)は2018年の年俸62万3200ドルから2019年は1055万ドルへ大幅昇給した。今オフ、サービスタイムが3年に達した大谷翔平(エンゼルス)の大幅昇給が予想されているのもこのためだ。

J・D・デービス(メッツ)やオースティン・スレイター(ジャイアンツ)も「スーパー2」の対象であることが報じられている一方、ミゲル・アンドゥハー(ヤンキース)やワンダー・スエロ(ナショナルズ)はわずかに届かなかったという。「スーパー2」の対象であることが現時点で報じられている選手のなかで最もサービスタイムが少ないのはフレイジャーの2年133日であり、今オフの「スーパー2」はこのあたりの日数が基準となるだろう(正式発表はまだ)。ちなみに2018年オフは2年134日、昨オフは2年115日だった。

「スーパー2」の対象となったソトは今季の年俸が62万9400ドルだったが、来季は少なくとも450万ドル、最大で850万ドル前後まで昇給する可能性があると予想されている。長期契約を結ぶことなく、このまま1年ごとに活躍と昇給を続けていけば、年俸調停期間4年目には2000万ドルの大台を突破することになるだろう。

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