MotoGP:ダニ・ペドロサとミカ・カリオが2021年もレッドブルKTMのテストライダー継続

 12月16日、レッドブルKTMはダニ・ペドロサとミカ・カリオのふたりと2021年のMotoGPテストライダーにおける契約を更新した。

 2015年10月にKTMとテストライダー契約を結んだ38歳のカリオは、MotoGPマシンであるKTM RC16の開発に初期から携わっているライダーだ。2017年にMotoGPデビューを果たしたKTMのMotoGPプロジェクトにおける重要な役割を担ってきた。

 2016年の最終戦バレンシアGPでKTMのレースデビューを飾り、これまで代役やワイルドカードで14度MotoGPクラスに出場している。

 35歳のペドロサは2006年から13年間をホンダからMotoGPクラスに参戦したが2018年に現役を引退したライダーだ。2019年からはKTMのMotoGPテストライダーとして2年間契約を結び、KTM RC16の開発を進めた。

 カリオとペドロサによるマシン開発の活躍により、KTMは2020年に4人のレギュラーライダーで3度の優勝と5度の3位表彰台を獲得した。KTMは2021年にレッドブルKTMファクトリー・レーシングはブラッド・ビンダーとミゲール・オリベイラ、レッドブルKTMテック3はイケル・レクオーナとダニロ・ペトルッチの4名がフル参戦して、カリオとペドロサがテストライダーを務めることが決定した。

MotoGPに参戦するレッドブルKTMのテストライダーを務めているミカ・カリオ

 カリオは「このプロジェクトを継続することは素晴らしいことだ。このクルーとともに仕事をしてもう5年が経つが、こんなに早く時間が過ぎたなんて信じられない。バイクの開発とここに至るまでのすべてのフェーズを見るのはやりがいを感じる。特に2020年には優勝と表彰台を獲得した。それは素晴らしかった」と語った。

「プロジェクトに関わったすべての人に、すべての努力と献身が報われるのを見るのは嬉しいことだ。僕はキャリアの中で11年間KTMで働いてきたが、これは基本的にレース人生の半分を占めている。KTMは僕にとって2番目の家族であり、この会社で働き続けることを誇りに思うし、光栄に思う」

「今年の結果は、クルーとライダーの両方が2021年に向けてモチベーションを高めてくれると思うので、すでに来シーズンを楽しみにしている。今、トップで戦うために必要なものは揃っていると思う」

MotoGPに参戦するレッドブルKTMのテストライダーを務めているダニ・ペドロサ

 ペドロサは「KTMは常に改善を続けることにとても熱心であり、僕は彼らと協力し続けてライダーがより大きな目標を達成できるようにサポートできることを嬉しく思う。僕を信頼してくれたピット・バイラー、ステファン・ピアラー、レッドブルに感謝している」とコメントした。

 KTMのモータースポーツディレクターを務めるピット・バイラーは「現在のテストチームで得た安定性とすべての知識を維持できることを嬉しく思う」と述べた。

「2020年には、MotoGPプログラムの舞台裏でどれだけうまく、どれだけ速く取り組んでいるかを示すことができましたし、ミカとダニの両方の意見が、我々の進歩において重要だった。まだ4年しか経っていないが、新しい目標を設定し、MotoGPでより多くの思い出を作ることができたことは、会社全体に大きな誇りと興奮をもたらしてくれる」

2020年MotoGP第4戦チェコGP ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)
2020年MotoGP第6戦スティリアGP ミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)
2020年MotoGP第15戦ポルトガルGP ミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)

© 株式会社三栄