ドジャース マーリンズから放出の右腕・スタネックに興味

地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のホルヘ・カスティーヨによると、ドジャースはマーリンズからノンテンダーFAとなった右腕ライン・スタネックに興味を示しているようだ。スタネックは2013年のドラフトでレイズから1巡目(全体29位)指名を受けてプロ入りしており、当時レイズのゼネラルマネージャーを務めていたのがアンドリュー・フリードマン(現・ドジャース編成本部長)だったという縁がある。スタネックは「オープナー」の代表例としても知られている。

現在29歳のスタネックは、2017年にレイズでメジャーデビューし、メジャー2年目の2018年は59試合に登板して2勝3敗、9ホールド、防御率2.98、奪三振率10.99の好成績をマーク。59試合のうち29試合は「オープナー」として先発のマウンドに立った。リリーフで登板した30試合で防御率2.39と安定したピッチングを見せ、先発した29試合でも防御率3.38とまずまずの成績を残した。

2019年はレイズで登板した41試合の6割以上にあたる27試合が「オープナー」としての先発登板。この27試合では防御率2.09と前年を上回る好成績を残し、レイズの「オープナー戦法」を支える存在となった。ところが、7月末のトレードでマーリンズへ放出され、移籍後の22試合はすべてリリーフ登板。シーズン通算では63試合で防御率3.97と平凡な成績に終わった。

今季もブルペンの一員として開幕を迎えたが、開幕直後に発生した新型コロナウイルスのクラスターに巻き込まれて故障者リスト入り。1ヶ月近く戦列を離れたため自己最少の9試合にしか登板できず、防御率7.20と不本意なシーズンを過ごした。サービスタイムが3年に達して年俸調停権を取得した影響もあり、今月上旬にノンテンダーFAとなった。

なお、スタネックにはヤンキースも興味を示していることが報じられている。レイズで「オープナー」としての地位を築いた右腕をめぐり、東西の「帝国」による争奪戦が繰り広げられるかもしれない。

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