殺菌や測定など感染症対策技術に注目集まる @光とレーザーの科学技術フェア UVセンサー・光学膜・分光装置メーカー、光学測定機器製造などが出展

▲「赤外線フェア」「分光フェア」など6つの展示会と1つのゾーンで構成された

 産業用レーザーや光学技術の展示会「光とレーザーの科学技術フェア」では、新型コロナの感染予防に関わる技術が、光源メーカーやシステム制作会社などの担当者の関心を集めた。殺菌効果がある紫外線や、サーモグラフィーに使用される赤外線の利用が注目されている。

 UVセンサーを展示したアイ・アール・システム(東京都多摩市)には、殺菌光源メーカーや、システム制作会社などが来場した。測定装置と付属部品がセットになっており、価格メリットがある商材だ。「新型コロナの影響で殺菌関係や赤外線測定用途での販売数が伸びている」

 光学膜製造の日本電気硝子(滋賀県大津市)は、体温測定のサーモグラフィーに使用するガラスレンズを展示した。殺菌効果がある紫外線を通すガラスなど、新型コロナ対策関連用途の需要が高いという。「コロナ対策関連と展示するだけでも来場者が目を止めてくれる」

▲日進機械(香川県高松市)が紹介した、手のひらサイズの分光測定器

 一方、特徴のある分光器も関心を集めた。科学機器メーカーの日進機械(香川県高松市)では、試作品の持ち運び可能な分光測定器が注目を集めた。現場で測定することができるもので、建物の劣化診断や海洋汚染の測定、バイオや製薬、工業メーカーでの使用を想定する。「中赤外線によって二次元で取れる成分分析機器はなく、珍しいと来場者の注目を集めた」

 光部品や電子部品の輸入商社のアイセイ(横浜市)は、デンマーク社製の分光器を展示した。食品メーカーや、手術用のライトなどを製造する光源メーカーなどの担当者ら、1日約20人がブースを訪れた。ブース訪問者は例年の半分で、初めは2人体制で対応したが、午後からは1人を会社に戻していた。

© 国際イベントニュース