長崎、佐世保 63床拡充 コロナ感染拡大受け 県方針

 新型コロナウイルスの感染が拡大している事態を受け、長崎県は19日、県内8医療圏のうち長崎、佐世保県北の両医療圏の確保病床数について計63床拡充する方針を示した。
 両医療圏を含む県本土4医療圏の感染段階は、4段階のうち下から2番目の「フェーズ2」で、長崎は38床、佐世保県北は20床を確保。だが両医療圏でクラスター(感染者集団)が発生するなど感染者が増加しており、長崎は「フェーズ3」の77床を上回る82床を、佐世保県北は「フェーズ3」の39床を確保するよう医療機関に協力を要請し、順次拡充する。本土のフェーズは「2」を維持する。
 県内の入院者は18日午後7時現在、本土の36人(うち重症2人)。医療圏の内訳は長崎24人、佐世保県北11人、県南1人。会見した中田勝己福祉保健部長は「医療機関は医療スタッフを確保しながら、徐々に一般病床をコロナ病床に転換するので、医療体制に余裕があるわけではない。一般診療にも影響が波及する。医療機関の切実な状況を理解してほしい」と県民に呼び掛けた。


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