行き止まりの道に駅がありました【木造駅舎巡礼06】美祢線07

※2020年8月撮影

トップ画像は、JR西日本美祢線渋木駅出入口。出発した厚狭駅と湯ノ峠駅は山陽小野田市内、厚保駅から於福駅までは美祢市でしたが、この渋木駅からは長門市に入りました。

実は渋木駅の正面、広くない道路をはさんで深川川というちょっと奇妙な名前の川が流れていて、これ以上カメラ位置を下げることができないのです。この道は渋木駅への唯一のアクセス道です。右のフェンスの横が深川川。駅の上流で木戸本川、大地川を集めて流れます。駅所在地の地名も深川です。

※2020年8月撮影

アクセス道は、渋木駅を過ぎると西側で行き止まりになっています。ダークグレイの車は筆者の借りているレンタカー。妻壁は新しい建材で補修されアルミサッシに交換されています。レンタカーの奥に白い車が駐まっています。おそらくボランティアの方だと思いますが、駅舎横の草刈りをされていました。

※2020年8月撮影

斜めから駅出入口です。重安駅、於福駅と渋木駅、さらに次の長門湯本駅まで木造駅舎が4つ続きます。水たまりがありますが、幸い霧雨は止んで少し明るくなってきました。

※2020年8月撮影

青地に白文字の駅名。建物財産標などは探しましたが見つからず。おそらく駅が開業した1924年(大正13年)の建物。

※2020年8月撮影

駅舎内。出入口側、駅前には深川川があるだけです。その向こうに国道316号線があります。

※2020年8月撮影

ホーム側改札口、改札はなくきっぷ回収箱が置かれています。壁に沿った木製のベンチが古い木造駅舎らしいです。待合室はご覧の通り広くありません。近隣のボランティアの方のおかげでしょうか、キレイに掃除されています。

※2020年8月撮影

窓口は残念ながら板で閉鎖されています。於福駅の様に写真が貼られる様な事も無く、ごくアッサリしています。駅舎前のホームには花が飾られていました。

※2020年8月撮影

駅舎は下りホームに面しています。ホームから長門市駅方面です。引き込み線があって水タンクの様なものも残されています。足もとには厚狭駅起点37.1kmのキロポスト。右奥に集落が見えます。

※2020年8月撮影

駅舎と駅名標をいれて厚狭駅方面。上りホームには跨線橋で渡ります。こちらの妻壁も建材で補修されています。この駅もホームがとても長いですね。

※2020年8月撮影

上りホームの駅名標。於福駅との駅間9.9kmで大ヶ峠(おおがたお)という分水嶺を越えたので深川川は美祢線に沿いながら日本海に注いでいます。

※2020年8月撮影

では跨線橋に上ります。

(写真・文章/住田至朗)

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