長崎県松浦市今福町仏坂免雇尾(やとお)地区の祇園神社・黒髪神社で15日、秋の大祭があり、住民が手作りしたコンクリート製の鳥居と、新調した神紋幕がお披露目された。
同地区は9世帯の集落。両神社の創建時期は不明だが、住民の先祖は京都から移り住み、同地を開拓したと言い伝えられている。
従来の鳥居は1965年に建立された鉄筋コンクリート製。老朽化が激しかったことから、以前の鳥居建立にも携わった住民で型枠大工の瀧川芳美さん(87)の指導で、住民自らが鳥居の新設に取り組んだ。
鳥居の形をした型枠にコンクリートを流し込んで固めた後、クレーンでつり上げて土台の穴に設置。石材や木製の鳥居は多いが、コンクリート製は珍しいという。神紋幕は集落名の「やとお」をデザイン化した。
大祭には住民ら14人が出席。神事の後、餅まきなどをして祝った。世話役の坂本謙三さん(66)は「新しい鳥居の材料費や作業も住民が負担した。コンクリートは強度のあるものを使用しており、長く神社のシンボルとして立ち続けてくれると思う」と話した。
コンクリートで手作り鳥居 松浦 祇園神社・黒髪神社 神紋幕とともに お披露目
- Published
- 2020/12/20 23:32 (JST)
- Updated
- 2020/12/21 11:02 (JST)
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