坂口健太郎が初のパイロット役に挑戦。「エアガール」で広瀬すずと共演

テレビ朝日系で2021年春に放送される、広瀬すず主演のスペシャルドラマ「エアガール」(放送日時未定)で、主人公・佐野小鞠(広瀬)と淡い恋を繰り広げるパイロット志望の青年・三島優輝役を坂口健太郎が演じることが決定。レトロビューティーなキャビンアテンダント(CA)の制服に身を包んだ広瀬と、パイロットのユニフォームを凛々しくまとった坂口による“まぶしすぎる2ショット”が公開された。

同ドラマは、第2次世界大戦の敗戦国となった日本が、GHQにより航空関係の活動を一切禁止されていた時代に、空への憧れを胸にどこまでもひたむきに、激動の昭和を駆け抜けた戦後初のキャビンアテンダント=“エアガール”の奮闘を描いていく、史実をベースとした物語。広瀬は、同系のドラマに初主演。さらに初のCA役に挑戦することが大きな話題となっている本作で、チャレンジ精神旺盛で最高にキュートな空飛ぶヒロインを真っすぐに演じる。

また、ドラマでは、日本人が日本の空を飛ぶことが許されていなかった戦後、日本人の手で航空事業を立ち上げるという壮大なミッションに挑んだ男たちの熱き戦いも描かれる。坂口が演じる三島は、パイロットになるという夢を抱きながら、戦後初の日本の航空会社設立に奔走する青年。小鞠にエアガールという仕事を教え、彼女を空の世界へといざなう、とても重要な役どころだ。初のパイロット役で、“機長の証”であるゴールドの4本ラインが入ったユニフォームを着用するのも初体験だが、パイロットの制服をクールに着こなした坂口の姿は役柄にピッタリで、現場の女性スタッフから「似合う〜!」「カッコイイ!!」と黄色い声が上がるほど。

坂口は「僕はこの作品から“時代のエネルギー”をすごく感じたんです。戦後、日本初の航空会社設立という夢を追う人たちのあふれ出るエネルギーみたいなものを、僕なりの解釈で三島という人物に落とし込めたらと思いました」と、役柄に投入した熱い思いを明かす。数々のドラマや映画で独特の存在感を放ってきた坂口が、本作では夢の実現に向けて静かなる闘志を燃やす三島というキャラクターを、爽やかかつ力強く体現していく。

これまで広瀬と坂口は同じ映画作品に名を連ねたことはあるものの、同じシーンに出演したことがなく、本格的な共演は今回が初めて。坂口は「大変なシーンや張り詰めたシーンなどがあっても、カットがかかるとニコニコされているし、風通しがいいというか、現場全体にいい風を運ぶ女優さんだなって思いました」と、“座長”の雰囲気づくりに感心。

広瀬も「第一印象は“爽やか〜!!”という感じでした(笑)。でもお話ししてみたら…とっても面白い方です!」と坂口を絶賛。ドラマでは小鞠と三島の淡い恋模様も描かれるが、広瀬は「憧れなのか、恋なのか、その狭間での小鞠の心の揺れがとても繊細で…。だからシーンによって、ここは三島さんを意識しないでいようとか、ここは意識しているなと演じ分けました」と、小鞠のピュアな心情を丁寧に表現したと語った。

坂口もそんな広瀬の演技を受け止め、「2人の間に恋を感じる場面もあるのですが、彼女とは同志みたいなところもあって…。この時代だからこそ、素直に思いを告げられない2人のシーンは演じていて、とても美しい瞬間だと思いました。自分たちが当たり前に使っている飛行機の礎を築いた方たちのことを、僕もこの作品と出合ってあらためて知りました。日本の空を取り戻すために奮闘していた人たちの思いや生きざまを、少しでも感じていただけたらと思います」と述べ、本作への意気込みを感じさせた。

1928年、東京・下町で小さな町工場を営む両親のもとに生まれた小鞠は、飛行機部品の生産を手掛ける父の影響で空への憧れを募らせ、パイロットになりたいという夢を抱いていたが、兄は神風特攻隊として出撃して戦死。両親も東京大空襲で亡くしてしまい、ひとりぼっちとなった小鞠は、料亭を営む叔母・千代のもとに身を寄せることに。おかげで高等女学校だけは卒業させてもらったものの、料亭の手伝いに明け暮れる日々を送っていた。そんなある日、小鞠は料亭の一室から「日本の空を日本人の手に取り戻したい!」という決意みなぎる熱い言葉を耳にする。声の主は、逓信省航空保安部長の松木静男。日本は終戦後、GHQによって一切の航空活動を禁じられていたが、松木はどんな困難が待ち構えていても日本人の手で航空事業を始めるべきという、固い信念を抱いていたのだ。松木の話に感動し、思わず聞き入ってしまった小鞠だったが、彼の若き部下・三島に立ち聞きをとがめられてしまう。しかし、これが2人の運命の出会いとなる。

© 株式会社東京ニュース通信社