「痛くない死に方」原作者の在宅医を追うドキュメンタリー映画「けったいな町医者」特報公開 ナレーションは柄本佑

これまでに2,500人を看取ってきた尼崎の在宅医・長尾和宏の姿を収めた、ドキュメンタリー映画「けったいな町医者」の特報が公開された。特報では、圧にならないようにと、あえて白衣ではなくカジュアルな服に聴診器というスタイルで往診する長尾の姿などが映し出されている。

長尾和宏は、来年2月に劇場公開される映画「痛くない死に方」の原作を手がけた人物で、「痛くない死に方」で奥田瑛二が演じる主人公の先輩在宅医・長野浩平役は、長尾和宏をモデルにしている。「けったいな町医者」では、「好きな物を食べたい」「最期まで自宅で過ごしたい」「痛くない死に方がしたい」といった、患者と家族の想いを守るために”町医者”として全力を尽くす長尾の姿が収められている。また、撮影前に長尾の往診を見学した「痛くない死に方」に主演する柄本佑が、本ドキュメンタリーのナレーションを担当している。

特報公開にあわせて長尾は、「町医者という言葉を嫌う在宅医がいます。大病院の医者より下に見られる差別用語だと。でも僕は”町医者”にこだわりたい。その理由はこの作品を観てください」とコメントしている。また、監督・撮影・編集を務めた毛利安孝は、「長尾和宏という”けったいな町医者”の”けったい”が果たしてどの塩梅の”けったい”なのか?劇場でその親しみを感じ取っていただければ幸いである」とコメントしている。

■長尾和宏 コメント
けったいな医者やなあ。この作品を観て、一番僕がそう思いました。町医者という言葉を嫌う在宅医がいます。大病院の医者より下に見られる差別用語だと。でも僕は「町医者」にこだわりたい。その理由はこの作品を観てください。僕をこんな町医者に育ててくれた患者さんすべてに、感謝を込めて。

■監督・撮影・編集:毛利安孝 コメント
「けったいな町医者」というタイトルが決まってから「けったいって誉め言葉なんですか?」とよく聞かれる。
「けったい」=「風変りな/奇妙な」とでも訳すべきか?
でも何か肌感覚としては微妙に違う気がする。
関西では褒める時もけなす時も「けったい」という言葉は適度に使われる。
ただ一つ言えることは「けったい」という言葉を使うとき、そこに必ず人と人との確かな親しみが込められている。
長尾和宏という「けったいな町医者」の「けったい」が果たしてどの塩梅の「けったい」なのか?
劇場でその親しみを感じ取っていただければ幸いである。

けったいな町医者
2021年2月13日(土)よりシネスイッチ銀座ほかにて公開
配給:渋谷プロダクション
(c)「けったいな町医者」製作委員会

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