【U―23】「アピールできなければ次はない」MF金子拓郎が〝名将の教え〟で下克上を狙う

U―23日本代表候補のMF金子拓郎(23=札幌)が〝名将の教え〟で下克上を狙う。

金子は日大から今季プロ入りしたルーキーながら31試合に出場して4得点と活躍。「個人としてはドリブルや突破力を出していきたい」と語るように、その攻撃力が武器だ。

来夏に延期された東京五輪を前に、国内組の新戦力にとっては実質的に最後のサバイバルとなる今回の合宿。「海外組もいっぱいいる中で、今回は川崎やG大阪(の選手)も呼ばれていない。立ち位置は一番下だと思っている。ここでアピールできなければ次はないと思っている」と並々ならぬ覚悟で臨んでいる。

そんな中で金子が強みとして前面に出すのが、今季外国人監督として史上初となるJ1通算200勝の偉業を達成した札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督(63)の教えだ。

「今年1年ミシャ(ペトロビッチ監督の愛称)さんのもとでやって、Jの舞台でも戦える自信がついたのは大きかった」という金子。「ミシャさんのもとで動き出しなどを練習からすごく要求されているので、この一年で味方がボールを持ったときの動きだしの質はすごく上がったと思う」と持ち前の攻撃面の才能が開花。さらに「戦術がマンツーマンで一人抜かれたらピンチを迎えてしまうので、1対1の守備は責任を持ってやれている。それがすごく上がったなと思う」と課題だった守備面も大きな向上を見せた。

ペトロビッチ監督は、日本代表と東京五輪代表を率いる森保一監督(52)にとっても広島のコーチ時代に師事した存在。金子と森保監督はいわば〝同門〟とも言えるだけに、指揮官のツボを突いたアピールができそうだ。

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