慶応大学=二世がラクロス最優秀選手=石井賢治氏の孫・慶治氏=元宝塚麻路さきさんの息子

ラクロスの試合中の慶治さん(33番)

ラクロスの試合中の慶治さん(33番)

 サンパウロ市で「ジョイア・ロレーナ石井宝石店」を経営していた戦後移民・石井賢治社長(長野県・88歳)の孫石井慶治ヴィクトルさん(二世・20歳)が、東京で9月から行われていた「関東学生ラクロス2020特別大会」に出場し、11月29日に早慶戦となった決勝戦でも活躍してチームが勝利を収め、大会の最優秀選手に選ばれた。

 

ニューヨーク在学中の両親との写真(左から、石井(麻路)さきさん、慶治さん、石井ロベルトさん)

ニューヨーク在学中の両親との写真(左から、石井(麻路)さきさん、慶治さん、石井ロベルトさん)

 慶治さんはブラジル生まれ。石井賢治さんの息子ロベルトさんと元宝塚歌劇団星組トップスターの麻路(石井)さきさんとの間に生まれた。
 高校は慶応義塾ニューヨーク学院を卒業。現在は東京の慶應義塾大学商学部で学ぶ傍ら、同大ラクロス部で活躍している。ラクロスは高校時代に始め、現在で5年目。今年度の関東大会でチームを先導し、最も勝利に貢献したとして最優秀選手に認定された。
 慶治さんは「チームに貢献できて本当に嬉しい。生まれ故郷のブラジルからも親戚が応援してくれていたことが心強かった。これからもより貢献してチームが勝利できるように頑張りたい」とのメッセージを送ってきた。
 祖父の賢治さんは慶治さんと同じ慶応大学出身。学生時代に全日本陸上競技選手権大会で二種目優勝。1950年の暮れにサンパウロで行われた「サンシルベストレ国際マラソン大会」に出場し、10位の好成績を収めた持ち主だ。
 賢治さんは「最優秀選手に推薦していただき本当に嬉しく思います。来伯以来、私の出身校でありスポーツと学問を楽しめる校風だった慶応大で、文武両道で楽しむ生活を送ることを子供や孫にも切に願っていたので本当に嬉しい。これからも応援しています。頑張れ慶治!」と力強くエールを送った。
 ラクロスは、17世紀頃カナダ周辺の北米先住民族が始め、クロスと呼ばれる網の付いたスティックを用いて、硬質ゴムボールを奪い合いお互いのゴールを狙い得点を競う競技。現在、世界的な競技人口は約60万人と言われ、主に米国やカナダ、欧州、英国、日本などで盛んに活動されている。

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