【新日本】内藤 東京ドーム変則王座戦2連戦は「リスク以上のメリットですよ」

内藤(手前)のフランケンシュタイナーが飯伏に炸裂

新日本プロレスのIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(38)が、東京ドーム2連戦(来年1月4、5日)への思いを激白だ。初日の1・4大会でG1クライマックス覇者・飯伏幸太(38)とのV2戦に臨み、勝てば1・5大会でジェイ・ホワイト(28)とのV3戦が控える。王座戦2連戦の提唱者として、2夜連続メインの舞台に立つ。

年内最終戦となった23日の後楽園大会で飯伏とタッグ戦で激突した内藤は、コリエンド式デスティーノを決めるなど躍動。試合後はジェイもリングに現れ、ドームで2冠を争う3者が決戦へ火花を散らした。

初日の1・4大会に出場しないジェイが体力的に優位な変則王座戦2連戦は、王者にとってリスクが大きい。だがこの状況を提案したのは内藤本人だ。その真意を「東京ドームで試合をするって、レスラーにとって一つのステータス。それを2日間できるって、こんなレスラーにとってプラスになることはないんですよ。リスク以上のメリットしか俺には見えないですね」と説明する。

今年のドーム2連戦では2冠の快挙を成し遂げたが、両日メインイベントに立ったのはオカダ・カズチカ(33)だった。だからこそ、来年は「真の主役」として連勝を飾るつもりだ。

負けられない理由はそれだけではない。新日本が発表したドーム大会の全カードは、感染症拡大防止の観点から1大会の試合数が例年より減少。各6試合のラインアップとなった。

内藤はこの判断に理解を示しつつも「1つの大会を2つに割ったようなカードになってしまったのかなと。事情ももちろん分かりますけど…お客さまがどちらに注目するかといえば、やっぱり1・4なんじゃないですかね」と分析。その理由としてオカダ、棚橋弘至(44)といった近年のドーム大会でメインを張ってきた看板選手が2日目の1・5に出場しないことを挙げる。

「その上で内藤、飯伏の負けた方も出られなくなるわけです。どちらが見られなくてもお客さまは残念なんでしょうけど、どちらがより残念がるお客さまが多いのかといえば…それはお宅が一番よく分かってるでしょう。なんせプロレス大賞のMVPなわけですから」

主力総動員が困難なコロナ禍でのドーム2連戦成功のためには、自身の存在が不可欠という制御不能節を炸裂させた。「来たくても来られないお客さまがいる。その状況は仕方のないことなんですけど、それでも俺は『ああ、やっぱりこれは会場にいたかったな』って思わせるような試合を2日間お見せしますよ」。逆境下で迎える年間最大興行で、業界の「顔」としての使命を果たす。

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