「法令順守で連携を」 IRセミナー オンライン開催

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の専門家を招いた「九州・長崎IRセミナー」が23日、オンライン上であり、あずさ監査法人(東京)の公認会計士、丸田健太郎氏が講演。IR事業者と地元企業との連携について「高いコンプライアンス(法令順守)の意識を持って取り組むべき」と述べた。
 佐世保市のハウステンボスへのIR誘致を見据え、事業への理解を深めてもらおうと県が企画。新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンラインでの配信のみで開催した。
 丸田氏は、IRを設置・運営する事業者が来年夏から秋ごろに決まり、県と共同で事業計画を策定する流れを説明。地元企業は「サプライヤー(物品供給)の関係が多くなる。大きなビジネスチャンス」とする一方、厳格な規制の下で運営するIR事業者と同様に高い法令順守が求められると指摘した。
 IR関連の非営利団体「GSAジャパン」でアジア地区総責任者を務める梶武司氏は、長崎県でのIR整備についてアジアの大都市と近く優位性があると強調。地元企業は「自分たちのビジネスを見直し、どう連携するか方向性を決めておくべき」と話した。

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