フィギュアスケートの全日本選手権(25日開幕、長野・ビッグハット)の公式練習が24日に行われ、昨年覇者の紀平梨花(18=トヨタ自動車)が久々に氷上に姿を見せた。
黒の練習着に身を包んだ紀平。この日はショートプログラム(SP)の曲かけ練習を行い、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に加え、天性の運動神経と努力で培った体幹を生かした片手側転も披露。みっちり汗を流した紀平は「ちょっと(リンクの)つかみが遅かったんですけど、滑りやすくていい感覚は徐々につかんできたと思います」と笑顔を見せた。3回転半に関しては「思っていたより合わなかった。明日(25日)の朝練でもう少し感覚と整えたい」と語った。
新型コロナウイルス禍で前代未聞のシーズンとなった中、紀平はコーチのステファン・ランビエル氏(35)らとスイスで4か月間の合宿を行った。「チーム全体の雰囲気がすごく良かった。自分が調子悪い時でも周りが後押ししてくれる環境だったので、気持ちの面であまり波なくやってこれたと思います」。筋肉トレで太ももを強化し、ランニング、バレエ、ダンスと自分を追い込んできた。
この日の練習の後半には難易度の高いプログラムのフリー冒頭で入れる4回転サルコーも練習。SPノーミスを条件に挑戦を決めている。
昨年女王が目指すは、もちろん大会2連覇。
「あとは今まで試合がなかった分、感覚が薄れていると思うので、落ち着いて楽しんで集中してできたらいいなと思います」
進化した姿を見せられるか。女子SPは25日午後5時~9時10分、女子フリーは27日午後5時04分~9時11分に行われる。