【日本代表】長友の不調で「左サイドバック問題」浮上 後継者が不足

フランスで不調の長友(ロイター)

2022年カタールW杯アジア予選を戦う森保ジャパンに「左サイドバック問題」が浮上した。

日本代表で長年左サイドバックを務めるDF長友佑都(34=マルセイユ)は18年ロシアW杯後、同世代のMF本田圭佑(34=ボタフォゴ)らが〝代表引退〟を表明する中、引き続き、日の丸を背負ってカタールW杯に臨むことを宣言。森保一監督(52)も全幅の信頼を寄せているように、アグレッシブな攻撃参加と献身的な守備で日本代表に貢献してきた。

ただ、日本代表OBは長友について「よく走るし、本当に素晴らしい選手」と前置きしつつ「2年後のカタールW杯まで持つかな。昨年からあまり試合をしていないし、マルセイユでもサブ。年齢からも成長は見込めないしね。今後、左サイド(バック)は問題になるんじゃない?」と指摘する。

長友は昨季所属したトルコ1部ガラタサライで構想外となり、後半戦は試合に出場できなかった。今季加入したフランス1部マルセイユではDFジョルダン・アマビ(26)の控え。出番が限られる中、9日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)のマンチェスター・シティー(イングランド)戦で先発したが、精彩を欠き、地元誌「フランスフットボール」など各メディアで酷評された。さらに先発した19日のスタッド・ランス戦ではオウンゴールで先制を許すなど、好機を生かせず、厳しい状況に追い込まれている。

長友の状態は気がかりだが、カタールW杯を目指す日本代表にも大きな影響を与える。現時点で長友の2番手はDF安西幸輝(25=ポルティモネンセ)とみられているが、主戦場はあくまで右サイドバック。左サイドを本職とする選手が不在なのだ。11月の欧州遠征では、メキシコ戦で守備的MFの中山雄太(23=ズウォレ)が左サイドバックとしてフル出場したほどだ。

来年3月にはW杯アジア2次予選が再開し、秋にはW杯アジア最終予選もスタートする。森保監督は今後に向けて「新しい選手がたくさん出てきている」と話していたが、長友の不振と〝後継者〟問題が日本代表を悩ませそうだ。

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