「世界初の水素ホテル」育ち リーフレタスを初収穫 川崎

LED照明で育てたリーフレタスを収穫するスタッフ=川崎市川崎区

 川崎キングスカイフロント東急REIホテル(川崎市川崎区)は24日、使用済みプラスチック由来の水素エネルギーを使って栽培したリーフレタスを初収穫した。環境省の実証事業の一環で、来年1月以降はホテルの朝食で提供される。これまで客室などで利用していた水素エネルギーを植物育成などでも活用する取り組みだ。

 低炭素水素は、市内などで集められた使用済みプラスチックを原料に昭和電工川崎事業所(同)が生成。パイプラインで同ホテルに供給されている。

 同ホテルは、1カ月前にLED(発光ダイオード)照明でレタスを水耕栽培する完全人工光型植物工場を開設。温度22~26度、湿度60~80%の環境で赤と青のLEDを照射しながら、育成してきた。

 24日の報道関係者向けの見学会では、幅3.8メートル、奥行き2メートル、高さ2.4メートルの装置内で栽培されたリーフレタスを使ったスープやサラダなどが提供された。

 同ホテルは、同社と市が連携して取り組んでいる環境省「地域連携・低炭素水素技術実証事業」に協力。ホテル内の約30%のエネルギーを水素で賄う「世界初の水素ホテル」となっている。

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