カージナルス 名捕手・モリーナとの再契約交渉は超スローペース

将来のアメリカ野球殿堂入りが有力視されるヤディアー・モリーナがカージナルス以外のユニフォームを着る姿を想像するのは難しいが、キャリア初のフリーエージェントとなった名捕手とカージナルスの再契約交渉はほとんど進展していないようだ。地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールドによると、カージナルスはモリーナとアダム・ウェインライトの両ベテランの残留を望んでいるものの、彼らとの再契約交渉は超スローペースになっているという。

カージナルスはメジャー屈指の観客動員数を誇ってきたチームであり、今季が無観客開催となったことによるダメージが最も大きいチームの1つと言われている。そのため、今オフは年俸総額の削減に動いており、2年連続ゴールドグラブ賞に輝いた正二塁手コルテン・ウォンの来季オプションを破棄。来季がどのような形式で開催されるのか、いつからどれくらいの観客を入れられるのか、といった見通しが立たないなかで、長年チームを支えてきた両ベテランとの再契約を含む戦力補強に動けない状態が続いている。

モリーナの代理人を務めるメルビン・ロマンは、モリーナが2年契約を希望していることを明言している。両ベテランの第1希望はカージナルスに残留することであり、ひとたび交渉が本格化すれば、一気に再契約が成立する可能性もある。しかし、エンゼルス、ヤンキース、パドレスなどの他球団も捕手の補強を検討しており、モリーナとカージナルスのあいだの再契約交渉がいつまで経っても進展しないようであれば、他球団が入り込む余地もあるかもしれない。

なお、カージナルスはモリーナとの再契約に失敗した場合、若手のアンドリュー・キズナーを正捕手に抜擢する方針だ。40人枠のなかにはキズナーのほかに、メジャー未経験の有望株イバン・ヘレーラしか捕手がいないため、この場合はキズナーをサポートするベテラン捕手の確保に動くことになるだろう。

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