有馬枠順確定の泣き笑いドラマ 波乱の使者に1番バビット指名

抽選役を務めたJRAプロモーションキャラクターの中川大志(右)と葵わかな(JRA提供)

JRA暮れのグランプリ「第65回有馬記念」(27日=中山芝内2500メートル)の公開枠順抽選会が24日、都内ホテルで開催された。今年はコロナ禍の影響で、出走関係者の参加が見送られた。会場の盛り上がりこそ欠いたものの、数々のドラマが繰り広げられた枠順抽選会にトレセン観戦となった関係者も一喜一憂。3年連続で(1)枠を引き当ててきた武豊をはじめ、有力各馬はくっきり明暗が分かれた。そんな中、グランプリ特捜班が波乱の使者に指名した馬は?

1頭目に抽選を行ったサラキア((7)枠⑭番)から4頭目カレンブーケドール(5枠10番)まですべて2桁馬番。そんな中、5番手で登場したのがクロノジェネシスで5枠9番と嫌な流れを断ち切った。斉藤崇師は「内過ぎず外過ぎず、周囲の出方を見ながら運べる。前へ行きたい馬も内に入っているので並びとしてもよかった」と好感触だ。

同じ人気馬ラッキーライラックは6番手で抽選に臨んで4枠7番。福永は「ラッキーライラックという名前でラッキーセブン。当たった枠が一番いい枠ですから」と縁起のいい“7”に笑みがこぼれた。

8番目に登場したフィエールマンは外めの7枠13番。「偶数が理想でしたが、大外枠じゃなければいいでしょう。途中から動く競馬をイメージしていたので、内で包まれるよりはいい」と手塚師はポジティブだが、過去10年で2桁馬番は2勝とデータ上では苦戦必至。同じ人気馬のクロノ、ラッキーに比べると厳しい枠番となった。

2016年から3年連続で1枠を引き当て、枠順抽選で強運ぶりを発揮してきた武豊=ワールドプレミアは3枠5番。「1番が空いていたのでてっきり1番かと…。でも、菊花賞を勝った時と同じ番号だし、(スペシャルゲストの)葵わかなさんの赤いドレスを見ていい枠(赤帽の3枠)だと思います」とニンマリ。

展開のカギを握るバビットは1枠1番。内田博は「さすが岡部さんです。スタートのいい馬なので、コースロスなく行けるのは本当に有利」とこの日一番の笑顔を見せた。思い切った積極策を打てる枠だけに波乱の使者ならこの馬だろう。

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