年末、日本海側は再び大雪に注意 12月中旬より強力! 厳しい寒さ続くお正月

 12月中旬、強い寒気の影響で日本海側は記録的な大雪となり、関越自動車道では多くの車が長時間帯往生するなどの影響が出た。だが、年末年始は前回よりも強烈な寒気が流れ込み、寒さや大雪、ふぶきに十分警戒する必要がある。気象情報や交通情報はこまめに確認することをおすすめしたい。(日本気象協会、気象予報士=出口美香)

12月24日発表の早期天候情報 (出典:気象庁ホームページhttps://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/souten/)

 ▽強烈な寒気、再び

 気象庁は24日、北海道から九州にかけて「低温」、北海道から中国地方にかけての日本海側に「大雪」に関する早期天候情報を発表した。

 これによると、冬型の気圧配置が強まって強烈な寒気が流れ込んでくるのは30日ごろから。北日本から西日本の日本海側では再び大雪となる可能性がある。すでに平年を大きく上回る積雪となっているところもある。そこに断続的に強い雪が降るのだから、積雪は大幅に増えることになる。大雪やふぶきによる交通障害などに十分な警戒する必要がある。さらに屋根からの落雪、停電や倒木、山地におけるなだれにも注意してほしい。

 太平洋側は晴れる所が多いが、強い寒気の影響で雪雲が流れ込んでくる可能性がある。仙台、名古屋、広島などでも雪が降るかもしれない。雪が降らなくても、アスファルトの表面が凍結してブラックアイスバーンとなる恐れがあり、油断は禁物だ。凍結した路面は滑りやすく、スリップなどによる事故の危険性が高まる。車で移動される方は慎重な運転が不可欠だ。

雪の中、車で外出する場合の備え(出典:日本気象協会推進「トクする!防災」)

 ▽元日は氷点下の冬日のところ多く

 2021年のお正月は厳しい寒さが続きそうだ。元日から5日ごろにかけては強烈な寒気が居座り、北日本や日本海側の地域では、強弱はあるものの断続的に雪となるところが多い。一方、太平洋側の各地は晴れて空気も乾燥する。冷たい空っ風が吹くため、火の取り扱いには十分に注意をしていただきたい。ただ、初日の出はきれいに見られるチャンスがあるだろう。

 気温は1か月予報によると、予報期間の12月26日~1月22日、北日本から西日本で低い。特に大晦日から元日の朝にかけては、最低気温が0度未満の冬日となるところが多くなる見込み。風邪やインフルエンザだけではなく、新型コロナウイルスの感染拡大も心配されるので、手洗いやマスクの着用を徹底するなど感染症対策を行い、例年以上の防寒で新年を迎えよう。

2021 初日の出スポットの時刻表 - tenki.jp https://tenki.jp/newyear/

 

関越自動車道上り線で立ち往生した車列=12月18日午後、新潟県南魚沼市

▽大雪への備え~今からできること~

 最後に、先日の関越道での立ち往生の発生を踏まえ、雪道の運転での注意事項をまとめておきたい。

 猛吹雪により視界が真っ白になるホワイトアウトや、大雪や猛吹雪、吹き溜まりで車が立ち往生したりすることがある。万が一に備えて、暖を取れるものや水、食料などのほか、スコップやバッテリーのブースターケーブル、スタック時のための牽引用ロープを車内に用意しておくと安心だ。 年末年始は交通機関に影響がでる可能性があるため、出かける前には必ず交通情報をチェックしていただきたい。

 雪の事故は除雪作業中にも多く発生している。雪かきをする際は2人以上で行い、命綱とヘルメットを装着することをお願いしたい。

 なお、天気予報は日が近づくにつれて確度が高まっていく。年末年始の詳しい天気や気温などは、最新の気象情報で確認することが大切だ。

 最新の気象情報はこちら→日本気象協会 - tenki.jp (https://tenki.jp/

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