SDGs達成への取り組み 総合計画に数値目標 延岡市議会一般質問から

 田村吉宏議員(友愛クラブ)は、市が現在策定している第6次長期総合計画後期基本計画(2021年度~25年度)について質問。国連のSDGsの考え方に基づく目標設定などを尋ねた。
 読谷山洋司市長は「後期基本計画においては、目標達成につなげることを念頭に置いて内容を検討している」と説明。その上で「例えば『住み続けられるまちづくりを』という目標は、人口減少に歯止めをかけるとともに、防災、環境保全、文化振興、子育て支援などを充実させることで達成する」と強調した。
 「質の高い教育をみんなに」の目標について、読谷山市長は「市が強力に推進する、AI(人工知能)を組み込んだオンライン学習により、一人一人の能力や適性に合った教育をさらに進めていくことで達成する」と述べた。
 策定の方針については「後期基本計画では、推進すべき市の施策とSDGsの各目標とを関連付け、各分野ごとに数値目標を具体的に設定し、達成を目指す形で貢献したい」とした。また、自身が設立を目指す地域新電力会社でも「SDGsを柱の一つと考えている」とした。
 峯田克明議員(無所属)は、市職員が下水汚泥を運搬車の中で木材チップと混ぜて粒状にし、清掃工場で発電用燃料として使う技術を発明し、特許を取得した事例を紹介。「実用化すれば、SDGsの達成にもつながる本市発信の知的資源。実用化に必要な特殊車両の開発などで、民間企業との連携の可能性は」と質問した。
 土手(つちて)健二上下水道局長は「特許は達成に貢献できるものと考える。幅広く公開し、民間企業に活用してもらうことで車両開発などの必要な技術が開発され、安定的かつ安価な処理方法として実用化されれば、汚泥活用法の新たな選択肢となる」と期待を示した。

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