阪神入りの韓国2冠王ロハスJr.の実力は? ロサリオ、サンズとの成績を比較

阪神が獲得を発表したメル・ロハスJr.【写真:Getty Images】

ロサリオ、サンズと比べても多い三振数とK%の数字

阪神は25日、韓国のKTウィズで今季2冠王となったメル・ロハスJr.外野手を獲得することを発表した。日米の複数球団が獲得に関心を示しているとされていたが、来季のV奪還を目指す阪神が争奪戦を制した。

MLB球団や巨人なども獲得を目指していたとされるメル・ロハスJr.。今季は韓国KBOで47本塁打116打点をマークして本塁打王と打点王に輝き、シーズンMVPも獲得した。今季の韓国球界でNo1のスラッガーと言える存在だ。

韓国球界でその打棒を発揮し、阪神に入団した選手と言えば、真っ先に思い浮かぶのが2018年に加入したウィリン・ロサリオ内野手、そして今季加入したジェリー・サンズ外野手の2人。この2人と比べ、ロハスJr.の実力はどれほどのものだろうか。来日直前の韓国での最後のシーズンの成績を比較してみよう。

ウィリン・ロサリオ
2017:119試合510打数151安打37本塁打111打点 .339
K%:12.0% BB%:9.8% BB/K:0.82

ジェリー・サンズ
2019:139試合525打数160安打28本塁打113打点 .305
K%:16.5% BB%:12.6% BB/K:0.76

メル・ロハスJr.
2020:142試合550打数192安打47本塁打116打点 .349
K%:21.0% BB%:10.4% BB/K:0.49

試合数の多少はあるが、3人の中で打率、本塁打、打点の全てで最高の成績を残しているのはロハスJr.だった。打率.349をマークしており、高打率かつ長打も打てるスラッガーだと言える。

サンズは3人の中で最もBB%が高くボールを見極められる打者

ただ、気に掛かる点は三振数の多さ。韓国で3年続けて120三振以上を喫しており、K%は20%を超える。四球もそれなりに選んではいるものの、韓国よりも投手のレベルが上がる日本球界だけに、三振はどうしても多くなりそう。

ロサリオは2017年に打率.337、37本塁打を放って鳴り物入りで来日。成績自体は今季のロハスJr.と比較しても、遜色ないものだが、この年のKBOは3割打者が33人、20本塁打以上が25人もいる“打高投低”のシーズンだった。ロサリオにはメジャー時代の実績もあり期待が高くなったが、韓国での成績としてはロハスJr.の方が勝っている。

今季、阪神で活躍し来季も残留するサンズは韓国の最終年にキウムで打率.305、28本塁打113打点という成績を残した。打率、本塁打ともにロサリオ、ロハスJr.よりも低いが、サンズはBB%が3人の中で高い。韓国のみならず、マイナー時代も出塁率が高く、しっかりとボールを見極められる選球眼があると言える。

韓国時代の打撃成績から見ると、ロハスJr.はロサリオより期待できそうか。ただ、本塁打や長打には期待できる一方で、これまでの成績から見ても、かなりの三振を喫することになるだろうか。(Full-Count編集部)

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