阪神・西純矢「虎の戸郷」になれる? 恩師が来季2年目の開幕一軍入り指令

来季一軍ブレークが期待される阪神・西純矢

〝虎の戸郷〟になれ――。阪神の高卒1年目右腕・西純矢投手(19)に対し、高校時代の恩師が来季開幕一軍入りを厳命した。

昨年のドラフト会議で猛虎から1位指名された西純は今季、ファームの鳴尾浜球場で鍛錬に次ぐ鍛錬の日々を送った。入団当初掲げた「高卒1年目でプロ初勝利を挙げる」という目標こそかなわなかったものの、先月29日のフェニクス・リーグ楽天戦では自己最長の7回を投げ2失点。確かな成長の跡を披露した。

高校時代は佐々木朗希(大船渡→現ロッテ)、奥川恭伸(星稜→現ヤクルト)らとともに「高校ビッグ4」の一角と謳われた潜在能力を矢野監督も高く評価しており、来春の一軍キャンプ帯同を現時点で示唆している。

背番号15の成長に目を細めているのは母校・創志学園高校野球部の長沢宏行監督(67)だ。「プロに入って投球フォームもコンパクトにまとまってきましたね。帽子を落としながら投げているのは相変わらずですが(笑い)。僕の誕生日の日にはわざわざ電話までしてくれてね。人間的にも成長させてもらってるなと思ってます。昔はそんなタイプじゃなかったのに」と相好を崩す。

そんな恩師が飛躍の2年目へ「手本にしてほしい」と名前を挙げたのは、今季同じく高卒2年目で9勝を挙げ、セ・新人特別賞に輝いた巨人の戸郷翔征投手(20)。「彼のように一日も早く一軍に定着してほしい。阪神には遠縁の親戚にもあたる西勇輝くんなど手本になる選手がたくさんいますしね。センスのある子なので、吸収できるものも多いと思います。来季の活躍が本当に楽しみですね」と力を込め、教え子へエールを送った。

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