台風9号から約3カ月…島民の“足”再開 佐世保・高島を結ぶフェリー

 今年9月の台風9号で港の浮桟橋が破損し、運航を中断していた佐世保市の離島、高島町と本土を結ぶフェリーが26日再開する。人の往来やごみの収集など島民生活への影響が続いてきたが、約3カ月ぶりに「島民の足」が復旧する。
 9月2~3日、本県を襲った台風9号で高島漁港の浮桟橋が損壊。フェリーの発着ができなくなり島民の本土への通勤や買い物、し尿やごみの収集などに支障が出た。市は漁船や台船をチャーターして対応した。
 市と運航会社は、同社が以前使用していた島内の別の岸壁を仮発着場にすることを計画。水深がフェリーの接岸に足りなかったため海底掘削工事を実施し、今月上旬に完了した。運航会社は新岸壁への接岸訓練を重ねていた。26日以降、黒島-高島-相浦間を1日3往復する。
 高島町内会の木村栄会長は「荷物だけでなく、本土で使う車も積めるので助かる。コロナ禍で例年のようにはいかないが、これでいい正月を迎えられる。本当に待ち遠しかった」と感無量の様子で話した。
 破損した浮桟橋の復旧は2022年3月末ごろになる見通し。

 


© 株式会社長崎新聞社