第2の人生でリベンジは――。プロ野球西武の元投手・相内誠(26)が、立ち技打撃格闘技「RISE」来年2月28日横浜アリーナ大会で格闘家デビューすることが決まった。西武時代は無免許運転や未成年飲酒などで処分を受けて何かと世間を騒がせた上に、プロ野球生活8年間では未勝利に終わった。格闘家として悲願の初勝利なるか。本紙の独占インタビューに応じ、現在の胸中を激白した。
――格闘技に興味を持ったきっかけは
相内 元K―1王者の魔裟斗さん(41)が(2004年)大みそかに山本“KID”徳郁さん(故人)と対戦したときから見始めました。本当にあの一戦は興奮した。あの試合を見て、一気にやってみたいという気持ちになりましたね。
――高校時代は道場にも通っていた
相内 中学・高校の2コ上の先輩で、K―1で活躍する島野浩太朗さん(28)が通っていた菅原道場(千葉・富津市)に高校1年くらいからたまに顔を出していました。
――西武入り前は野球の道に進むか格闘技の道に進むか迷った
相内 正直、当時(12年)は今みたいに格闘技が盛り上がっていなかったので。(菅原道場の)菅原忠幸会長(56)に「お前だったら、すぐに日本は取れる。そういう素質はある。俺は格闘技をやっているお前が見たい。だけどお前のためを思うなら、野球でうまくなれるのであれば野球の道に行ったほうがいい」と言われたんです。
――野球と格闘技の違いは
相内 格闘技は個人スポーツ。サポートをしてくれる人がいるのは当然ですが、リングに上がったら1人。自分が強ければそれで成り立ってしまうスポーツなので、自分自身が成長できれば面白いと思います。
――格闘家転身を批判する声もある
相内 誰から何を言われようが、自分の人生なので。僕の人生は人に言われて動く人生じゃない。1個の命しかなくて、1回の人生なので、外の人が何か言うからどうこうって左右されるような人にはなりたくない。自分が納得いくまで、自分のやりたいことをやればいいと思っています。
――デビュー戦(対戦相手未定)で勝てる自信は
相内 全くない(笑い)。まだ相手も分からないし、実戦形式の練習を始めたばかりなので。逆にこれで自信があったら、どこから来ているんだって話になると思います。まずは練習量でこれだけやったんだからいけるだろうっていうのを自信に変えられたら。
――目標とする選手は
相内 白鳥大珠さん(24)は自分の中で理想のファイター。身長と背格好も近いので。最初の目標は白鳥さん。いきなりハードルが高いけど、あんなふうになれたらいいなと思います。
――格闘技界でどんな結果を残したいか
相内 プロ野球選手から格闘家に転向してベルトを巻いた人は聞いたことがないので、プロ野球選手から転向した人で初めてベルトを巻く人になりたいですね。