元アスレチックスの右腕・メンデンが韓国・起亜と契約

10月上旬にアスレチックスからフリーエージェントとなっていた先発右腕ダニエル・メンデンが韓国プロ野球の起亜タイガースと契約したことが明らかになった。サインボーナス30万ドル、年俸42万5000ドル、出来高27万5000ドルで総額最大100万ドルの契約であることが報じられている。メンデンは9月後半にDFAとなって40人枠から外れ、マイナーに降格。シーズン終了後、マイナーにとどまるのではなくフリーエージェントになることを選択していた。

現在27歳のメンデンは、右肘の手術を受けて今年2月に60日間の故障者リストに登録されたが、シーズン開幕前に復帰。7月28日(現地時間)の今季初登板初先発は4回5安打3失点で敗戦投手となり、8月の3登板はすべてリリーフだった。リリーフでは3試合で8回1/3を投げ、防御率2.16と好投していたが、9月に入って新型コロナウイルス感染が発覚して戦線離脱。結局そのままメジャー復帰を果たせなかった。

自己ベストのシーズンは2018年で、この年は22試合(うち17先発)に登板して115回2/3を投げ、7勝6敗、防御率4.05、72奪三振を記録。アスレチックス一筋でプレーしたメジャー5年間の通算成績は60試合(うち48先発)に登板して302回2/3を投げ、17勝20敗1セーブ、防御率4.64、224奪三振となっている。通算奪三振率6.66が示すように三振を量産するタイプの投手ではなく、バットの芯を巧みに外して打たせて取るタイプの技巧派である。

大手移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」はメンデンの移籍について「アメリカの移籍市場の動向が不透明な状況のなか、金銭と出場機会を保証される環境を選択した」と分析。起亜には元アスレチックスのアーロン・ブルックス(韓国1年目の今季は11勝4敗、防御率2.50)がおり、メンデンは元同僚とともに先発ローテーションの一角を担うことが期待される。

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