ジャパンレザーアワード3年連続入賞 大村の銀職庵水主・中山さん

フリー部門フューチャーデザイン賞に輝いた「革ノ花見重」を手にする中山さん=大村市役所

 日本最大のレザープロダクトコンペティション「ジャパンレザーアワード2020」で、銀職庵水主(ぎんしょくあんかこ)=長崎県大村市水主町1丁目=の筆頭職人、中山智介さん(40)の作品「革ノ花見重」が、フリー部門フューチャーデザイン賞に輝いた。中山さんの入賞は3年連続で、主催する日本皮革産業連合会(東京)によると初の快挙。
 同アワードはフットウエア、バッグ、ウエア&グッズ、フリー、学生の5部門で募集。全国から205点の応募があった。中山さんは18年に革のけん玉でフリー部門ベストデザイン賞、19年に革製の将棋盤を球体状にした「天球将棋」で特別賞を受けている。
 今回の受賞作品は牛革で作った円形の重箱で、実際に使用でき丸洗いも可能。木製品と同等の固さがあり、落としても割れないなどのメリットがあるという。天然由来の素材を使用することで環境にも配慮した。
 同市の園田裕史市長にこのほど受賞を報告した中山さん。大村特産のナマコやゆでピー専用の革の器など、創作意欲やアイデアが尽きないという。「来年のアワードは革で作った楽器で挑戦したい。自分のやり方でいつかグランプリをつかみたい」と意気込みを語った。

フリー部門フューチャーデザイン賞に輝いた「革ノ花見重」

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