伝説のナックルボーラー、フィル・ニークロ氏が81歳で死去

日米野球で来日したニークロ氏(1979年)

メジャー伝説のナックルボーラーのフィル・ニークロ氏が26日(日本時間27日)に死去した。所属したブレーブスが「とても大切な友人が亡くなり、胸が張り裂けそうです」と発表した。81歳だった。長年、ガンと闘っていたという。

ナックルボールを中心とする投球から「ナックジー」のあだ名で親しまれたニークロ氏は、1959年にブレーブスと契約してプロ入り。64年にデビューし、67年から83年まで先発ローテーションの一角として活躍。84年にヤンキースに移籍すると2年連続で16勝をマーク。その後、インディアンス、ブルージェイズを経て最後はブレーブスの一員として1987年に48歳で引退した。

24年間でオールスター戦には5度選出され、ゴールドグラブ賞も5度獲得。投球回数5404 1/3回はメジャー歴代4位、3342奪三振は歴代11位、318勝(274敗)は歴代16位。40歳以降での121勝は歴代トップだ。通算24年のキャリアを持ちながらワールドシリーズを一度も経験しなかった選手としても記録に残っている。背番号「35」はブレーブスの永久欠番。97年には米野球殿堂入りを果たした。

米大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーは声明で「フィル・ニークロは彼の世代の野球選手の中で最も特徴的で記憶に残る投手の1人でした。彼の投球以上に記憶に刻まれているのが、彼の親切な人柄です。彼は野球の代表として常に素晴らしく努めてくれました。彼を失ったことは非常に惜しいです」としのんだ。

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