【本紙選定】永田町「裏アワード2020」 アベノマスクブラゆづか姫が新人賞

新人賞に輝いたゆづか姫

2020年はコロナ禍で国民の日常生活はズタズタにされたが、政界も混迷を極めた。本紙紙面を良くも悪くもにぎわせた政界の方々を「永田町・裏アワード」として、昨年に続いて本紙記者陣が選考。栄えある?各賞に輝いたのは――。

デスク 今年はコロナ一色の年だったな。

記者A(与党担当)本来なら7年8か月にも及んだ安倍政権が幕引きし、安倍晋三氏はたたえられるところが、桜を見る会の前夜祭問題で不起訴処分とはいえ影響力低下は必至。再登板はおろか、院政どころじゃなくなった。

記者B(野党担当)退陣への火がついたのは検察庁法の改正で、ツイッターで「#検察庁法改正案に抗議します」の投稿運動が盛り上がったことですね。

記者C(遊軍)小泉今日子やきゃりーぱみゅぱみゅが参戦し、柴咲コウも種苗法改正の反対投稿で騒がせた。ただ、反響が大きかったせいか、キャリーや柴咲は書き込み削除に追い込まれたのに対し、小泉は気合が入っていた。

記者D(大阪担当)芸能人はコロナ禍で軒並み仕事が減ったから宣伝目的かと思われた中、小泉は政権批判が止まらなかった。共産党の機関紙「赤旗」にまで登場し、すわ出馬かとなったが、本人は否定していましたね。もう「なんてったって政治家」になってほしいくらいですわ。

デスク コロナでいえば、大阪の吉村洋文府知事が時の人となって、「大阪モデル」を言い始めたら、案の定、小池百合子都知事がお株を奪われまいと「東京アラート」で対抗。コロナそっちのけの標語合戦は何だったのか。

D 吉村氏は当初はスピード感ある対応で、Tシャツまで売り出される人気者になったが、次第に言動が支離滅裂に。揚げ句が「ウソのような本当の話です」。

B イソジンがコロナに効くっていうから、すぐにドラッグストアを駆けずり回ったよ。

D すっかり躍らされましたね。会見前に「ミヤネ屋」だけに情報漏洩していたインサイダー騒動もあったし、吉村氏の軽さが目立った代表的な出来事でした。

C 維新といえば、大阪都構想の住民投票で、れいわ新選組の山本太郎代表が気を吐いた。戎橋の街頭演説で警察ともめた動画は、本紙のツイッターでも再生回数が140万回を超える大反響だった。

D 維新も山本氏にかなりナーバスになって、挑発されても触るなとのお達しが出ていた。結果的には都構想が否決されたから、山本氏に振り回されたともいえる。

B お騒がせ常連の立花孝志党首率いるNHKから自国民を守る党は、“ゆづか姫”こと新藤加菜氏が話題になった。あれだけの美貌を誇る20代女子が政界に出てくるのは珍しいし、しかもアベノマスクブラ・ポスターでのデビューだったから仰天するしかなかった。

デスク グランプリとなると、甲乙つけ難いが、吉村氏が一歩抜きんでているかな。政権に弓引いた小泉は主演女優賞にして、きゃりーと柴咲は、次はへっぴり腰にならないことを期待して、助演女優賞にしよう。

A 立憲民主党を離党し、山本氏と組んだ須藤元気参院議員は政界で新たなコラボを次々と実現させている。自民党の馳浩衆院議員らと格闘技振興議連を立ち上げ、プロレス、格闘技の全団体が国会に集結する“オールスター”に尽力した。本紙的には殊勲賞ものでしょう。

デスク では、山本氏を主演男優賞、須藤氏は殊勲賞で決定。新人賞は満場一致で新藤氏だな。「迷言大賞」は?

C 自民党の杉田水脈衆院議員の「女性はいくらでもウソをつく」や立民の石垣のりこ参院議員の「(安倍首相は)体を壊す癖」などは物議を醸して、弁明に追い込まれた。

A 菅首相がネット番組で切り出した「こんにちは。ガースーです」は衝撃だった。既視感があったから、なにかと思い出したら1981年に田園コロシアムで、ラッシャー木村さんが放った「こんばんは」でしたよ。

デスク コロナ対応や桜問題で政権の支持率が激減し、ピリついている中での第一声だったからなあ。ラッシャー木村さんはその後、人気者になったが、菅内閣の支持率は下がる一方。今後を左右するひと言になるかもしれないな。

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