150キロ超え190センチ右腕、貴重な強打の捕手 オリックス21年ブレーク候補は?

オリックスの頓宮裕真、宮城大弥、山崎颯一郎(左から)【写真:荒川祐史】

2018年のドラフト1位・太田は怪我に泣いたがポテンシャルはトップクラス

シーズン途中に西村監督から中嶋監督代行に変わり45勝68敗7分で2年連続最下位、6年連続Bクラスと低迷したオリックス。打率.247、防御率3.97はリーグ3位ながら442得点はリーグワーストとなった。

エース・山本由伸投手、吉田正尚外野手と投打に球界を代表する選手が存在するが、中々チームとして噛み合わないのが現状だ。ここでは就任1年目となる中嶋監督のもとでブレークが期待される選手を取り上げていきたい。

◯太田椋内野手(3年目、20歳)

2018年にドラフト1位で入団し有望株として期待されたが怪我に泣いた2年間だった。ルーキーイヤーの2019年は3月の教育リーグで死球を受け右腕を骨折。今季は1軍初安打、初本塁打を放つなど20試合に出場し打率.259、3本塁打5打点と経験を積んだが9月に右肋骨を骨折し再び離脱となった。怪我さえなければ一気にブレークする可能性を秘めている。

◯紅林弘太郎内野手(2年目、18歳)

ルーキーイヤーの今季はシーズン終盤に1軍に上がり5試合に出場。プロ初安打を記録し打率.235、2打点と貴重な経験を積んだ。内野手は1軍定着を狙う若手が多く春季キャンプでは激しい定位置争いが見れそうだ。186センチの大型遊撃手は将来の中軸候補。

◯頓宮裕真捕手(3年目、24歳)

長打を武器にルーキーイヤーの2019年は野手として出場もシーズン途中に捕手に再転向。今季は故障もあり12試合の出場に留まったが打率.313、2本塁打5打点と自慢の打撃でアピール。“打てる捕手”は貴重な存在で来季は若月、伏見らとの正捕手争いが待っている。

190センチの長身右腕が再び支配下に復帰、未完の大器が1軍デビューへ

◯本田仁海(4年目、21歳)

2017年にドラフト4位で入団も1年目の2018年に右肘手術を受け育成契約。昨年7月に支配下登録を勝ち取ると今季は11月1日の日本ハム戦で1軍デビューを果たした。4回7失点と結果は残せなかったが150キロの直球は威力十分だった。エースの山本と似た投球フォームで、直球が武器の本格派右腕が一気にブレークを狙う。

◯宮城大弥投手(2年目、19歳)

2019年のドラフト1位左腕は今季は主に2軍で登板を重ね6勝でウエスタン・リーグの最多勝利投手賞を獲得するなど“5冠”を達成。シーズン終盤に1軍に初昇格。先発で3試合に登板し1勝1敗、防御率3.94とプロ初勝利もマークした。高い奪三振率を誇る将来のエース候補には開幕ローテ入りにも期待がかかる。

◯山崎颯一郎投手(5年目、22歳)

2016年にドラフト6位で入団した190センチの長身右腕。昨年トミー・ジョン手術を受け育成契約となったが今オフに支配下に復帰。10月の復帰登板では150キロをマークするなど順調に回復しており“未完の大器”が来季は1軍デビューを飾る可能性も高い。

今秋のドラフトでは1位で山下舜平大投手(福岡大大濠高)、2位で元謙太外野手(中京高)、3位で来田涼斗外野手(明石商高)と高校生を中心に指名。レギュラー当確は吉田正のみで、全てのポジションにチャンスは残っている。1996年以来となるリーグ制覇に向け若手の台頭は必要不可欠だ。(Full-Count編集部)

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