【MLB】「史上最高のナックル」通算318勝ニークロ氏が死去 時代を超える“魔球”にファン騒然

81歳で亡くなったフィル・ニークロ氏【写真:AP】

通算318勝、米国野球殿堂入りも果たした名投手が逝く

ナックルボールで打者を幻惑し、ブレーブスなどで通算318勝を記録したフィル・ニークロ氏が26日(日本時間27日)、81歳で亡くなったとMLB公式サイトが伝えた。同ツイッターが故人への敬意を込めて約20球の予測不能な変化球映像を公開した。上から降ってくるような球、狙っていても打てない、全て異なる変化を見せる“魔球”にファンから賛辞が相次いでいる。

ニークロ氏は「ナックジー」の愛称で知られ、ナックルボールの使い手として活躍。1958年にミルウォーキー・ブレーブス(現アトランタ・ブレーブス)と契約し1964年にメジャーデビュー。1967年に初の2桁勝利となる11勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルを獲得するとその後も先発投手として活躍。1987年に引退するまで、通算318勝274敗29セーブを挙げ、最多勝2回、最多奪三振1回、オールスター選出、ゴールドグラブ受賞はともに5度記録するなど一時代を築いた。

メジャー24年間で通算5404投球回は歴代4位、40歳以降の登板に限れば、史上最多となる1977投球回を記録し、1997年には米国野球殿堂入りを果たしたタフネス右腕だった。

MLB公式ツイッターはニークロ氏の功績を称え、現役時代のナックルボール投球動画を公開。不規則な変化で打者を翻弄し、中には尻もちを着くほど大きな空振りを奪うなど故人のナックルボールの威力を伝えている。

ファンからは「史上最高のナックルボール」、「彼のような球を投げる投手は見たことがなかった」、「失われた芸術」などと称賛の声が続々と集まっている。40歳を超えてなおも最高峰のマウンドに立ち続けたニークロ氏。見る者を虜にさせた彼の“魔球”はファンの心の中に刻み込まれている。

【動画】“魔球”の偉大さは時代を超える… 殿堂入り右腕ニークロ氏の驚愕ナックルボール集

【動画】“魔球”の偉大さは時代を超える… 殿堂入り右腕ニークロ氏の驚愕ナックルボール集 signature

(Full-Count編集部)

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