アメリカB2B企業で加速するDX化とデジタルマーケティングシフト

コロナ禍によるパンデミックで世界が大きく変わった2020年。ワクチンの提供開始など明るいニュースも出始めていますが、ビジネスのやり方の変更を余儀なくされ、コロナ終息後も以前と同様には戻らないものもあると言われています。その1つが、B2B(Business to business, BtoB, 対コンシューマー向けでなく対企業のビジネス形態)業界におけるデジタル化です。

 

DXを促進するB2B業界

B2Bビジネスにおいて、新規顧客開拓はパンデミック以前は展示会やコンベンションなどへのイベント参加がメインの手法でした。商談や契約なども、出張を伴う対面形式のミーティングで行われることが半ば慣習となっていました。

それがパンデミックにより展示会は軒並み中止、ミーティングも在宅勤務の増加により対面形式を取れなくなったため、アメリカのB2B企業は新規開拓・既存顧客維持のためにDX化(デジタルトランスフォーメーション。テクノロジーを取り入れることにより社内の仕組みやビジネスモデルを変えること)を急ピッチで進めています。社内外のコミュニケーションはZoomやSlackに取って代わり、自社サイトやSNSページの活用を活性化、書類の署名は電子サインに、展示会やセミナーなどのイベントもバーチャル開催が主流となり、これらはパンデミックの後も新たなスタンダードとして継続されることが予想されています。

 

B2B企業によるオンライン広告利用が急増中

社内外でのデジタル化を進めると同時に、マーケティングについてもオンラインへの移行が進んでいます。これまでB2Bの伝統的なマーケティング手法だったテレビ広告・プリントメディア・屋外広告・対面式のイベントなどに代わり、リスティング広告・バーチャルイベントへのスポンサーシップ・ポッドキャスト・ソーシャルメディア広告への予算配分が増加しています。

上記はeMarketerによる、B2B企業のデジタル広告シェアの推移です。昨年まで3割以下だった広告費が今年は38%にまで増加、全体で80億ドルに達する見込みとなっています。

 

B2Cとは異なるB2Bのマーケティング戦略

対企業向けのマーケティングは対消費者向けのそれとは大きく異なるため、B2CサービスやEコマースサイトと同じような戦略を考えるのは危険です。例えばB2Cマーケティングでは基本と言えるモバイル対応は、B2Bマーケティングにおいてはそれほど重要度が高くありません。

B2CとB2Bではターゲット層がいる場所が全く違うので、ブランドにとってポテンシャルの高いユーザーのいそうな媒体を使ってリーチする必要があります。B2Bマーケティング媒体として、eMarketerは『リスティング広告(検索連動型広告)』『LinkedIn(リンクドイン)』『業界専門誌』『ポッドキャスト』を推薦しています。

 

B2BソーシャルメディアLinkedInの台頭

LinkedIn(リンクドイン)はB2B向けのソーシャルメディアで、アメリカでは企業の広報活動、ビジネスネットワーキング、就職・転職活動、ヘッドハンティングなどに広く使われています。LinkedInの利用者は今年2020年に世界で7億人を突破、アメリカでのB2Bデジタル広告のおよそ5分の1はLinkedInで消費されており、アメリカのB2B企業には欠かせないSNSです。

LinkedInは長い間、ユーザー情報を利用したサービスにはかなり保守的なプラットフォームでしたが、近年は少しずつ変化が見られます。LinkedIn上での広告運用についても、B2B向けのターゲティング方法が登場するなど、FacebookやTwitterとは違った独自のサービスも充実して来ています。では実際に広告を出したい場合にはどうしたらいいのか?次回のブログではLinkedInでの広告運用についてガイドします。

 

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