「守備は僕より全然うまい」 西武松井2軍監督が期待する19歳内野手とは?

西武・松井稼頭央2軍監督【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

「ファンの方の前でプレーしている選手たちを常にイメージしていました」

多くの若獅子を1軍に送りだし、日々成長する選手たちを見守った松井稼頭央2軍監督が29日、今シーズンを振り返った。

2020シーズンは高木渉外野手、西川愛也外野手とファームからの新戦力も大きく飛躍したシーズンとなったが「ファームでの経験も大事ですが、1軍はどういうところなのか、雰囲気、緊張感、自分は通用するのかというのを肌で感じるということは、ファームに戻って来たときに、もう1回1軍に上がりたいという競争意識が出てきます」と、充実の表情を浮かべた。

1軍を経験することは選手自身にとって、大きく成長する一番の近道だ。「ファーム組織として嬉しいことです」とスタッフへの感謝も込めた。それぞれの選手の1軍での様子をテレビでみた指揮官は「本当にいい経験をさせてもらいましたし、また1軍の場所で活躍できるのを楽しみにしながら待っています」と来季の楽しみの一つとした。

“松井2世”の呼び声高い川野涼多については「守備に関しては、ぼくより全然上手いし、1年目ということを考えても本当にいいものを見せてくれた」とこれからも成長が楽しみな様子。高校卒の川野にとって、プロの中で1年間戦うということは不安もあっただろう。しかし、2月のキャンプ時に比べて体も強くなり、何より目つきがいい。「まだまだ松井5世にしておいて4、3、2、1といずれは、ぼくを越していくというね。楽しみですよ!」と声を弾ませた。

西武・松井稼頭央2軍監督【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

「ファンの方が居ればまた格別なものがあったかもしれない」

「ファンの方の前でプレーしている選手たちを常にイメージしていました」

今年、7月にはCAR3219フィールドが完成した。タクトを執る視線の先には大きなビジョンが立ちそびえている。

「球数も出るし、選手の交代であったり、とてもやりやすい環境にしてもらいました。初ホームランを放った選手など、彼らにとってもいい思い出になったと思います」

また、ベンチやバックスペースについても「冷房もあるし、そういう面で選手の体調のことも考えると本当に、2軍でもいい環境にしていただいて感謝しています」と振り返る。球場からスタジアムに変わったCAR3219フィールドでのこけら落とし翌日に無事初勝利をおさめたが、残念だったのは無観客試合だったということ。「ファンの方が居ればまた格別なものがあったかもしれない」と、いずれ熱狂的なファンで埋まるスタジアムを思い浮かべた。

「今年は異例のシーズンということで野球ができないんじゃないかと不安のなかで始まりましたが、たくさんの方に野球する環境を整えていただいたことは野球人として本当に感謝しています。その中でシーズン後半には、ファンの方も球場にきて応援していただいて、本当に選手たちの力になったと思います。CAR3219フィールドで若い選手たちが声援を受けながらプレーできる日を楽しみにしておりますのでその時には熱い声援よろしくお願いいたします」と来季に向けて意気込んだ。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2