仮面女子・楠木まゆが卒業「頼れる仲間がいる」「諦めないで」と後輩にアドバイス

卒業ライブを行った仮面女子・楠木まゆ

地下アイドル「仮面女子」の楠木まゆ(28=アリス十番)が29日、東京・秋葉原の仮面女子カフェで卒業ライブを行った。

新型コロナウイルス感染拡大対策のため、着席・人数制限・コール禁止の条件で開催。2部の冒頭では派生ユニット「チェリーブロッサム」として出演し、派生の卒業証書を受け取った。その後、全ユニットによる仮面女子、トリはアリス十番が務めた。「ライブが楽しくてどんどん時間がたっちゃう」と笑顔を見せていたが、川村虹花の手紙の場面では涙を流した。2年前に主要メンバーの多くが卒業。リーダーを任せられたが、全体の動員も減り不安だらけの出発だった。

初期メンバーの川村とともに、地道なビラ配りから再出発。その後の3度のワンマンライブを成功させると、卒業メンバーは涙を流して喜んでくれたという。

21歳で芸能界に飛び込んだ楠木は「アイドルのファン時代は考えられなかったけど、自分がなってみて元気を与えられるのは、その裏に相当な努力や厳しさがあるんだと感じた」と約6年半を振り返った。

「卒業を決めたのはかなり前だけど、コロナでこんなになるとは思わなかった。着席でコールもできない。でも、決めたのは自分だから」と悔しさをにじませた。客席ボート航海はできないにもかかわらず、最後は「夏だね☆」をセレクトした。

ライブを終えた楠木は「あれよあれよと終わってしまって、卒業したのが信じられないくらい。でも卒業証書を持っているので、何日かしたら卒業を実感すると思います」とコメント。「明日とか、みんながライブをしている時間に何もしていないと、ああ卒業したんだなと感じると思います。よく、わからない感情ですが、やり切ったという思いはあります」と話した。

年明けには川村虹花、桑名利瑠も卒業する。楠木は「どうなっちゃうんだろうというメンバーが多いと思うんですよ。でも。私たちがいなくなっても、ここ(仮面女子カフェ)も仮面女子もあり続けるし、ファンも絶対にいなくならないと思うので、みんながいれば大丈夫だよって思います」。そして「一人だったらやっていけなかったり、キャパオーバーになってくじけてしまうかもしれない。そういう時に頼れる仲間がいることを思い出してほしい。一人ひとりが抱え込んでしまったら崩れてしまうかもしれないけれど、仮面女子はいっぱいいるから、周りを見て助けを求めてほしい。きっと助けてくれる」とグループの強みを強調した。候補生に対しては「とにかく諦めないでほしい。仮面女子になれば違う景色がみれるし、気持ちも変わってくる。ここになんとなくいるんじゃなくて毎日毎日を必死にやっていってほしい」と奮起を求める。「候補生がしっかりしてくれないと仮面女子がダメになる。昇格してきたメンバーがしっかりやってくれたから今の仮面女子があるんです。『上げてください、戦力になります』という勢いのある子が出てくることを期待しています」と力を込めた。リーダーの思いは「これまで築いたものをまもりつつ、新しい仮面女子を作り上げていってほしい」だ。

ファンに対しては「生誕祭での企画など応援はいつもすごかった。ああ、チヤホヤされているなと感じました」と感謝したうえで「私が卒業しても仮面女子を応援してください。(来春発売の)アルバムを買ってください!」と呼びかけた。

今後については未定だそうで「現時点ではアイドル、芸能活動は終わり。体の悪いところを直すとか、1か月くらいはニートです」と笑った。

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