2020年シーズンに初めて達成された記録 MLB公式サイトが特集

メジャーリーグの2020年レギュラーシーズンは60試合制という異例の形式で行われた。しかし、そんななかでも2度のノーヒッター、10度の1試合3本塁打、6度の1試合5安打など様々な好記録が誕生。メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンは、2020年シーズンに誕生した様々な記録のなかから「2020年シーズンにメジャー史上初めて達成された記録」として7つの記録をピックアップし、紹介している。

ルーカス・ジオリト(ホワイトソックス)は8月25日のパイレーツ戦で奪三振13、与四球1、球数101でノーヒッターを達成。球団史上19度目の快挙となった。奪三振13以上のノーヒッターを達成した投手は史上22人目であり、なおかつ与四球1以下となれば史上8人目。球数の完全なデータは1988年以降のものしか残っていないが、奪三振13以上のノーヒッターにおける球数101はメジャー史上最も少なかった。

アダム・デュバル(ブレーブス)は9月9日のマーリンズ戦で3本塁打を含む4打数3安打9打点5得点2四球の大暴れ。29対9の大勝に大きく貢献した。デュバルは7日前のレッドソックス戦でも1試合3本塁打を記録。1試合3本塁打を2度達成するのは球団史上初の快挙となった。また、2ラン、3ラン、グランドスラムの順に1試合3本塁打を放つのはメジャー史上初。3本塁打以上かつ9打点以上は過去に18度あったが、複数の四球を選んだのはデュバルが初めてだった。

アレックス・ディッカーソン(ジャイアンツ)は9月1日のロッキーズ戦で二塁打2本、本塁打3本を放ち、6打数5安打6打点1四球の大活躍。ジャイアンツは23対5で大勝した。1試合5長打はメジャータイ記録であり、1試合16塁打はウィリー・メイズと並ぶ球団タイ記録。二塁打2本&本塁打3本はメジャー史上3人目だが、それに加えて四球を選んだのはディッカーソンが初めてだった。

タイラー・アレクサンダー(タイガース)は8月2日のレッズ戦にリリーフで登板し、3.2イニングを投げて被安打0、奪三振10、与四球1、無失点という見事なピッチングを披露。対戦した最初の打者から9連続三振を奪い、メジャー記録まであと1に迫った。9連続三振はリーグタイ記録であり、救援投手ではメジャー新記録。また、4イニング未満で奪三振10以上を記録したのは史上2人目(救援投手では初)だった。

ブライス・ハーパー(フィリーズ)は9月23日のナショナルズ戦で2打数2安打2本塁打2打点4得点3四球(すべて敬遠)の活躍。無走者の2打席はいずれも本塁打を放ち、有走者の3打席はすべて敬遠された。2本塁打&3敬遠はメジャー史上4人目だが、ハーパーの4得点はその4人のなかで最多だった。

デレク・ホランド(パイレーツ)は8月8日のタイガース戦に先発し、5.0イニングを投げて被安打13(うち被本塁打5)、奪三振6、与四球1、失点9の大乱調。初回先頭から本塁打、安打、本塁打、本塁打、本塁打と滅多打ちを喰らい、最初のアウトを取る前に4本塁打を浴びたのは球団史上初めてだった。その後は立ち直り、5回終了時点で5対6と1点差ゲームに。ところが、6回先頭から本塁打、二塁打、二塁打と3連打を浴びて降板。5イニング以下で被安打13以上かつ被本塁打5以上を記録した史上2人目の投手となった。ただし、1人目のホゼ・リマは12失点を喫しており、ホランドはそれより3点も少なかった。

クリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)は9月2日のタイガース戦で1打数0安打1三振ながら3得点4四球2盗塁を記録。無安打で三振を喫した選手が3得点4四球2盗塁を記録するのはメジャー史上初の珍事だった。今季大不振のイェリッチだが、四球率はキャリアハイの18.6%を記録。8月6日のホワイトソックス戦でも1試合4四球を記録した。

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