少女・妊婦ら脱北者5人が北朝鮮に送還の危機

今年9月、中国で拘束された脱北者5人が北朝鮮に送還される危機に直面しており、国連が送還措置の停止を中国政府に働きけていると、聯合ニュースが30日付で伝えた。

聯合が国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の情報に基づいて報じたとこれでは、脱北者は49歳の女性と48歳の男性、14歳の少女、妊婦、身元不明の成人女性の計5人。韓国入りするため中国・瀋陽を出発した後に逮捕され、青島の警察署で拘束されているという。

中国政府は従来、逮捕した脱北者を速やかに送還してきたが、北朝鮮が新型コロナウイルス対策で海外からの入国を禁じているため、拘束が続いていると見られる。

国連で北朝鮮の人権問題を担当するキンタナ特別報告者と拷問問題を担当するメルツァー特別報告者は10月27日、中国政府に書簡を送り、国連と協議を行う間は送還措置を停止し、脱北者と国連機関や赤十字国際委員会などとの接触を認めるよう求めたという。

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