コロナ禍で献血不足続く 「自分ごととして考えて」 県赤十字センター

 年末年始は、企業が休みに入ることや寒さで体調を崩す人が増えることなどから、献血に協力する人が減少する傾向にある。今年は新型コロナウイルスの影響で、企業や団体による集団献血の中止・延期が相次ぎ、例年より輸血血液が不足する状況にあるとして、県赤十字血液センターが協力を呼び掛けている。

 県内の「全血献血」達成率は、新型コロナの影響で今年4月に83.35%まで落ち込んだ。7月の「愛の血液助け合い運動」月間で一時回復したものの、その後は再び減少した。11月時点では94.10%となっており、安定的な輸血量を確保できない状況が続く。県内の献血量の約8割を占める、企業や団体の献血が減少したことが影響した。

 同センターの山内清志係長は「バス内でも換気や消毒など徹底した対策を行っている。企業や団体の皆さんには献血バスの配車に協力いただきたい」と話した。

 献血の多くは、がんや白血病患者への輸血に充てられる。同センターの赤嶺廣幸係長は「輸血を必要とする人の日常生活を守るためにも、自分ごととして考えてほしい」と呼び掛けた。

 献血に関する問い合わせは同センター(電話)098(834)3201。来年の献血バス運行は1月2日開始。運行スケジュールはhttps://www.bs.jrc.or.jp/bc9/okinawa/place/m103index.html
 (吉田早希)

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