カージナルス オプション破棄したウォンの呼び戻しに興味

カージナルスは2年連続ゴールドグラブ賞に輝いたコルテン・ウォンの来季オプション(年俸1250万ドル)を行使しなかったが、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、ウォンをチームに呼び戻すことに興味を示しているようだ。今オフのカージナルスは年俸総額を削減することが確実視されており、ウォンのオプションを破棄したのも財政面の都合による判断だった。しかし、カージナルスはウォンの守備力を高く評価しており、価格次第で再契約は十分にあり得るだろう。

現在30歳のウォンは2018年から守備指標を大きく向上させ、守備防御点は2018年に+16、2019年に自己ベストの+19、今季も短縮シーズンながら+6を記録。2018年は惜しくもゴールドグラブ賞を逃したが、2019年から2年連続で受賞し、フィールディング・バイブル賞には2018年から3年連続で選出されている。球界で最高の守備力を持つ二塁手の1人と言っても過言ではない(2018年以降の守備防御点+41は二塁手メジャー1位)。

打撃面では2019年に打率.285、11本塁打、59打点、24盗塁、OPS.784という自己最高の成績を残したが、今季は打率.265、1本塁打、16打点、5盗塁、OPS.675とやや低調。ただし、出塁率.350のラインは辛うじてクリアし、得点力不足に苦しむチームのなかでリードオフマンとして最低限の役割は果たした。

今オフのカージナルスはヤディアー・モリーナ、アダム・ウェインライトの両ベテランとの再契約が最優先課題となっているものの、交渉は極めてスローペース。決着は1月に持ち越されることが確実となっている。球界屈指の観客動員数を誇り、入場料が大きな収入源となってきたカージナルスは今季の無観客開催によって大きなダメージを受けており、補強に使える予算はそれほど多くない。まずはモリーナ、ウェインライト、ウォンと再契約を結び、今季と同等の戦力を維持することが目標となるかもしれない。

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