【RIZIN】皇治 VS 五味隆典〝壮絶どつきあい〟はドロー 「キンタ〇論争」も大団円

皇治(左)と豪快な打撃戦を見せた五味隆典

大みそかの格闘技イベント「RIZIN.26」(さいたまスーパーアリーナ)で、元K―1ファイターの皇治(31)が、RIZINスタンディングバウト特別ルールで元PRIDEライト級王者の五味隆典(42)と壮絶な殴り合いの末に引き分け、「キンタ〇論争」の幕も閉じた。

試合はエキシビションながら判定も行われる。キックボクシングから足による打撃行為を禁止したスタンディングバウトで、3ノックダウン制を採用。規定体重は皇治が65キロ、五味が78キロで階級の差が大きいため、12オンスのキックボクシンググローブが使用された。

カード発表会見やSNSで「昔は〝火の玉ボーイ〟と呼ばれていたと思いますが、今は〝キンタ〇おじさん〟」などと挑発を繰り返された五味は29日の会見で「彼の年上の人間に対する態度とかちょっと驚いているというか戸惑っているというか。あと発言ね。怒り? ないと言ったらウソだよね」と不快感を露わに。しかし「判定になったら僕の負けなんですね。彼は判定負けでも勝ちなんで。彼はそういったルールの中で戦っていると思う」とも言い放ち、これを伝え聞いた皇治が「は? なんで判定までいったら俺が勝ちなんですか?」と声を荒げる一幕もあるなど、エキシビション戦とは思えない緊張感が高まっていた。

奇しくもかつて「キンタ〇ついてんのか?」とキレて世を騒がせた清原和博氏もスペシャルゲストとして放送席で見守る中、1Rのゴングが鳴ると皇治は小刻みなステップを踏み、五味は前に出ながらパンチを放つ。ラウンド終了直前には皇治も五味の攻撃に応じパンチの打ち合いになった。2Rは開始から激しい殴り合いに。途中両者とも足を止めて拳を交差させて壮絶などつきあいを展開した。

最終3Rはともに仕留めにかかり、さらにギアをあげて襲い掛かる。2人は最後まで手を止めず殴り合い、結果は判定2―0で五味が勝利。五味は「体重差ある中、生意気なこと言って試合を成立させる皇治君、いいキンタ〇持ってるよ」と笑顔で絶賛。これに皇治は「五味選手、心から尊敬していますありがとうございました。俺もこんなビッグなキンタ〇持ってる男になりたいです」と応じた。

最後に五味は「気合入ってる選手が増えてくれたらうれしいです」と言い切り、愛犬の散歩があると言い残してリングを降りた。大みそかのゴールデンタイムに、まさかの下ネタとは2人とも大したタマである。

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