横浜ベイブリッジ、LED導入へ 夜景の魅力アップ

LED照明に切り替わる横浜ベイブリッジ=横浜港

 横浜ベイブリッジを彩る照明設備が、発光ダイオード(LED)に切り替えられることが分かった。首都高速道路が横浜市と連携して検討を進めており、多彩なカラーのライトアップに衣替えする。横浜港の玄関口でふ頭をつなぐ橋は、開通から30年余り存在感を放ってきたハマのシンボル。首都高は安全・安心を向上させる改修工事に合わせ、夜景の魅力アップを図る考えだ。

 「夜景を含め、港ヨコハマを象徴する景観として親しまれている。(LEDによる)ライトアップの発信は有効で、施設を管理する首都高と連携して検討を始めた」。横浜市の平原敏英副市長は市会でこう強調し、ベイブリッジへのLED導入に意欲を示した。

 ベイブリッジは現在、主塔部分を264灯の投光器でライトアップ。2020年4月はブルーの光で浮かび上がらせ、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の患者らの治療に尽力する医療関係者らに感謝を示した。その際は投光器に青いフィルターを装着したという。

 投光器をLEDに変更することで、さまざまな色彩による夜景の演出が可能になる。また消費電力が少ないため、長寿命化と省エネルギー化による地球環境への負荷低減にもつながる。

 首都高は、主塔のライトアップやケーブルのイルミネーションに向けて詳細な検討に着手。照明を設置する位置の選定をはじめ、強風による影響の調査や通航する船舶への対策、周辺の景観との調整などを市とともに進める予定だ。

 ただ、具体的な切り替え完了時期は現時点で未定。コロナ対応で「東京アラート」の赤色や7色のレインボーカラーを点灯させた東京港のレインボーブリッジは、LED照明への変更に7年を要したとされる。首都高広報室は「横浜ベイブリッジは詳細検討を始めたばかり。更新工事の一環としてLED化を進めていきたい」と説明している。

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