流行性角結膜炎のためレギュラーシーズン開幕から4試合連続で欠場していたワシントン・ウィザーズの八村塁(22)は31日(日本時間1日)のシカゴ・ブルズ戦にスタメンで復帰して25分13秒の出場。17得点、5リバウンド、3アシストだった。チームは130―133で敗れて開幕から5連敗となったものの、存在感をアピールした。
八村のスリーポイントシュートは入らない。昨シーズンまでの概念を覆すプレーが早々に出た。開始31秒。ブラッドリー・ビール(27)、デニ・アブディア(19)、ラッセル・ウエストブルック(32)と回ったパスを右45度で受け取った八村はそのままキャッチ&シュート。チーム初得点をきれいなスリーポイントで決めた。
さらに2分半にもウエストブルックが運んできたボールをスリーポイントエリアで受け取るとそのままシュートして決める。
ボクシングに例えるなら、相手がジャブで様子をうかがっていたところにいきなりストレートを打ち込まれたようなもの
。
昨シーズンは成功率28・7%にとどまったスリーポイントシュートを高確率で決めてくるとなれば、相手も意識せざるをえない。
さらに持ち前のインサイドの強さや得意の中距離のジャンプシュートも決めてブランクを感じさせない動きを披露。ゴール近くで相手に囲まれたシーンでは、背中の後ろを通すバック・ビハインド・パスでトーマス・ブライアント(23)にボールを渡してアシストを記録。現地の実況が「コンニチハ、ルイ!」と絶叫するほどのインパクトを与えるプレーで2年目のシーズンで進化した姿を見せた。
この日はトロント・ラプターズとツーウェー契約した渡辺雄太(26)も今シーズン初出場した。
記録された2つのファウルは、最初が2年前のドラフトで全体9位で指名されたケビン・ノックス(21)のオフェンス・ファウルを上手く誘ったかにも見えたもの。
2つ目は昨年のドラフト全体3位のRJ・バレット(20)を上手く守ったようにも見えたが、いずれも渡辺のファウルが取られた。
こうした微妙な場面では〝格〟が上の選手に有利な判定がされることがある。
これを覆すには自身の格を上げるしかない。終了間際にはバレットのランニングシュートをブロックする意地を見せた。今後も出場のチャンスを得たら、こうしたプレーを積み重ねていくことが重要になる。