【箱根駅伝】主将の離脱が原因か 「ゲームオーバーとなった」青学大失速のワケ 

1区に起用したエース・吉田圭太(右)はまさかの6位

巻き返すことはできるのか――。第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の往路が2日に行われ、2年連続6度目の総合優勝を狙った青山学院大は、まさかの12位発進。連覇は厳しい状況となった。

「優勝はもう嘘になる」。重い重いひと言に原晋監督(53)の無念さがにじみ出ていた。今大会は例年以上に混戦が予想されたことから「往路から先頭に立たなければ、大混戦となる97回箱根駅伝は勝てない」と分析。本来であれば往路で勝負を仕掛けるはずだった。

しかし「(昨年)12月28日に主将・神林勇太(4年)の右足疲労骨折が判明し、予定していた3区に起用できなくなった」と衝撃の告白。大会直前のハプニングに「今季は神林がチームの中心として頑張ってくれた。神林抜きで立て直す力がなかった。神林は立派なキャプテンだっただけにチームは動揺し、不在が響いた」と顔をしかめた。

実際に、代役として3区を走った湯原慶吾(3年)は思うような力を発揮することができず、区間14位。指揮官が期待を寄せていた5区の実質5年生〟竹石尚人(4年)も区間17位に沈み、思わず「大きく後退しゲームオーバーとなったという形」と肩を落とした。

青山学院大は、ここ6年で5度の総合Vを果たしている絶対王者。想定外の結果に終わったが、復路に向けて「確実にシード権を取りに行きたい。プライドは忘れることなく、攻めのレースを」と力強く宣言。3日のレースでは、何としても意地を見せたいところだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社