3日の全日本プロレス後楽園ホール大会で3冠ヘビー級王者の諏訪魔(44)が青柳優馬(25)を下して4度目の防衛に成功した。
前日の世界タッグ王座戦では石川修司(45)との暴走大巨人で宮原健斗(31)、青柳組と対戦。青柳のエンドゲーム(変型フロントネックロック)に屈辱のレフェリーストップ負けを喫し、王座から陥落していただけに序盤からエンジン全開で攻め込んだ。
万力スリーパーから拷問ボストンクラブ、フロントスープレックスの波状攻撃で挑戦者をフラフラに。起死回生のエンドゲームを耐え抜くと、最後はバックドロップホールドで文句なしの3カウントを奪った。
試合後は青柳をたたえると、次の防衛戦の相手に芦野祥太郎(31)を指名。芦野も承諾し、無観客で行われた昨年6月以来の3冠戦での対戦は決定的となった。
世界タッグ王座から陥落し、試合前に宣言していた通り、石川との暴走大巨人は解散。東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」で、史上初の3年連続最優秀タッグチーム賞を受賞した名タッグの約3年半の歴史にピリオドが打たれた。
だが諏訪魔は「違った角度から盛り上げられたらいい。団体をよりよくするための発展的解散だよ。また次に向けて動き出したい」と前向きだ。
すでに女子プロレスラー育成プロジェクト「エボリューションガールズ(エボ女子)」も本格始動しており「話題を活発に振りまいていかないと。エボ女子の活動時は石川選手にも協力してもらうつもり。ケンカ別れしたわけじゃないから」と会社の同志として盟友関係の継続を明言した。
今年の抱負については「活気ある1年にしたいから今こそ全日本プロレスを見てもらいたい。(来年の)50周年記念大会に向けての考えもあるけど、まだ言えないよ(笑い)。コロナ禍だからってじっとしてるわけにはいかないだろ、オイ!」と力を込めた。
常に全日本プロレスをどう盛り上げるかを考えて行動する3冠王者にこれからも注目だ。