コロナ収束願い絵馬 中村錦之助さん「アマビエ」など

無病息災のメッセージが込められた著名人の絵馬=稲毛神社

 芸能人やスポーツ選手ら著名人が描いた絵馬約320枚が川崎市川崎区の稲毛神社で展示されている。今年で43回目の恒例行事だが、干支(えと)の丑(うし)にちなんだものだけでなく、新型コロナウイルスの収束を願うメッセージが目を引いた。

 歌手や画家、俳優といった文化人からバスケットボールBリーグ川崎ブレイブサンダースの選手、女子プロレスラーといった地元ゆかりのアスリートまで多彩な顔ぶれが筆を執った。歌舞伎俳優の中村錦之助さんは疫病をはらうとされる妖怪「アマビエ」を描き、川崎競馬・県騎手会会長の今野忠成騎手は「疫病退散の願いをレースに込めて」との一文を寄せた。

 昨年交際を始めた女性(26)と足を運んだ横須賀市の会社員の男性(32)は「いのちほのぼの」と書かれた1枚が気に入った。「昨年は健康や命についていろいろ考えさせられた。自分なら笑顔の牛を描く」。遠出と混雑を避け、彼女の地元の同神社を初詣に選んだという。

 同神社での展示は7日までで、9日から31日までは川崎モアーズ(同区)で展示される。絵馬は入札で一般販売され、収益は東日本大震災の被災者支援と新型コロナウイルス対策の支援に寄付される。

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