東京五輪 開催一辺倒の姿勢に疑問の声も

 菅義偉総理は4日の記者会見で、東京都と隣接の3県を対象に「緊急事態宣言」を検討する考えを示す一方、こうした新型コロナウイルス感染症拡大が深刻化している中でも、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて「準備を進めていく」と語った。

 菅総理は「夏の東京オリンピック・パラリンピックは、人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、また、東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたいと思う。感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気をお届けするこの大会を実現するとの決意のもとで、開催に向けて準備を進めていく」と述べた。

 開催は今夏ではあるが、イギリスでの変異種のコロナウイルスに感染した帰国者が年末に見つかるなど、事態は深刻化している。菅総理は帰国者に変異種が見つかったことから「外国人の新規入国を原則として拒否することにし、入国規制を強化している。また、いわゆるビジネストラックについても、相手国の国内で変異種が発見された際には即時停止とする」措置を決めている。オリンピック・パラリンピックの開催の一辺倒でいいのか、開催の可否について開催準備を進めるのと並行して真剣に議論していく必要性を提起する声もある。(編集担当:森高龍二)

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