横浜ゆかりの画家でイラストレーターの故・柳原良平さんの特集展示「帆船日本丸」が、横浜みなと博物館内「柳原良平アートミュージアム」(横浜市西区みなとみらい)で開かれている。「太平洋の白鳥」とも呼ばれた同船が帆を広げ、大海原を航海する姿を中心に13作品が楽しめる。3月21日まで。
柳原さんは、現役を引退する日本丸を横浜に誘致する運動に加わり、市民約83万人の署名を集めた。同船は同館近くの横浜船渠(せんきょ)第1号ドックで係留保存され、1985年から一般公開されている。公開後は「帆船日本丸友の会」の代表幹事を務めるなど、長年にわたり同船に関わってきた。
展示されている作品は、リトグラフや油彩、ペン画など。83年の切り絵「帆船日本丸(仮題)」は、展帆中の甲板に実習生と同じ服を着た柳原さん本人が描かれている。
同館の担当者は「白い帆を広げた帆船の雄大さや、マストとヤード、ロープによって構成される帆船ならではの直線美が見どころ」と解説している。
柳原さんは宣伝美術で活躍し、ウイスキーのキャラクター「アンクルトリス」の広告デザインで知られる。要入館料。休館日は月曜ほか。問い合わせは、同館電話045(221)0280。