爆笑・太田光 新潮社に〝控訴返し〟するしかなかった複雑事情

再び拳を振り上げるしかなかった太田

お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(55)と週刊新潮との「日本大学芸術学部裏口入学報道」裁判で、週刊新潮側の控訴を受けて、太田側も控訴したことで舞台は東京高裁に移る。

太田側の代理人弁護士は書面で「昨年、12月21日、東京地方裁判所にて太田光氏と株式会社新潮社との裁判(株式会社新潮社が、週刊新潮誌上に太田光氏の日本大学芸術学部演劇学科への裏口入学を報じた件)の判決が出され、太田光氏としても一定の納得は得られる内容ではございましたが、新潮社側が東京高等裁判所に控訴したことを受けて、当方からも改めて謝罪広告の掲載等を求めて同庁に控訴を致しました」としている。

今回の裁判を巡っては、太田側が週刊新潮の記事で名誉を毀損されたとして発行元の新潮社に損害賠償などを求めて提訴。昨年12月に東京地裁は名誉毀損を認め、440万円の支払いを命じる判決を言い渡していた。

判決では記事の真実性について認められず、裏付け取材の不足についても厳しく指摘。一方で太田側が求めていた「中づりでの謝罪広告」については認められなかった。

今回“控訴合戦”となったのは、太田側が控訴しないと、高裁での裁判が新潮社に有利に働くためだ。仮に太田側が控訴しなかった場合、高裁では中づりでの謝罪広告の請求など、太田側が求めていたものは争われなくなる。

泥沼化の様相を呈しているが「太田さん本人も内心は複雑な心境でいる」と話すのは芸能関係者だ。さらに「太田さんは地裁判決後の会見で『一生、ネタにする。それでチャラ』と言っていたように、必要以上に新潮の責任を追及して、追い詰める気はなかった。裁判でボケ倒したのは、新潮誌上で『(裏口報道など)芸人なら笑い飛ばせ』と書かれたことへのアンサーでもあったそう。神聖な裁判所でボケるなんて、これほど、きわどいネタはない。笑いで大団円にしたいという気持ちは強い」。

この騒動にオチはつくのか。

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