生きるためのヒントに。自分自身と向き合う本『心の底をのぞいたら』

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『心の底をのぞいたら』

精神科医で作家のなだいなださんが、若い人たちに向けて書いた心の世界についての本。1971年の刊行以来、長く読み継がれてきた名著です。自分自身でもわからない心を探検したくなる一冊をどうぞ。

心の底をのぞいたら
著者:なだいなだ
出版社:筑摩書房

「どうだろう。君も、ぼくと、これから自分のこころの底を、のぞいてみようではないか」なだいなだ先生に誘われて、自分の心を見つめてみよう。あんまりじっとのぞきこむとこわいような気もする。でも、思い切ってのぞいてみよう。

著者のなだいなださんは人間の心を海のようなものだと語ります。船の上から見ると、岸に近い海の砂つぶも泳ぐ魚も海藻もみんな見えるけれど、透みきった水のずっと奥には、すぐに光の届かない、なにも見通すことのできない世界が広がっている。「こころは海のように果てしなく広いし、底なしに深い」——。

自分の心と他人の心、人間と動物の心、こわさや不安の正体、無意識の世界について。著者は心の世界の入り口をいくつも示してくれる。「こころのしくみを知り、しかもその奥深い底を知れば、いろいろなこころの問題がおこったときに、君たちがとほうにくれることはあるまい」この言葉が強く印象に残りました。

世の中が大きく変わりつつある今だからこそ、自分自身の心とまっすぐに向き合いたい。あるがままの自分を見つめるきっかけともなる本です。

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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