“幸運の鳥”探しに 佐世保で越冬 雄は青く、丸々した姿

羽毛に空気をため丸々としているルリビタキ=佐世保市、うみかぜ広場(九十九島ビジターセンター提供)

 長崎県佐世保市鹿子前町の九十九島パールシーリゾートで「幸運」の青い鳥が見られる-そんな話を聞いた。新年がどんな年になるかを占うため、記者も幸せを探しに出掛けてみた。
 九十九島ビジターセンターによると、上面部分を青い羽毛で覆われた雄の野鳥「ルリビタキ」。越冬のため、毎年、同リゾート内「うみかぜ広場」にやって来る。2月まで“滞在”予定だという。
 全長約14センチ。スズメと同じくらいのサイズだ。樹木の多い場所を好む。雄だけが上面部分が青く、雌はオリーブ褐色。雄は3年ほどかけて青くなるという。
 5日午後、同センター学芸員の溝口雅貴さん(25)に同行し「広場」を探して回った。「体が小さく、地面に近い枝に止まっていることが多いため見つけるのが難しい。見つけられたらラッキーな“幸運の鳥”ですよ」と溝口さん。
 「今日は難しい取材になるな…」。そう覚悟したのもつかの間、山の斜面に生い茂る木の枝でくつろぐルリビタキと遭遇。寒さ対策で羽毛に空気をため、丸々としているかわいらしい姿が視界に入った。
 シャッターチャンスと身構えたものの、ここで大チョンボ。望遠レンズを忘れ、持参したカメラで撮った青い鳥の姿は、わずか豆粒大ほど。なので、紙面には溝口さんが撮影した写真を掲載。幸運と不運が入り交じった取材だった。


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