ステンレスキッチンのおしゃれな実例とメリット・デメリット、掃除の仕方や主要メーカーを紹介!

オールステンレス製のキッチンは、油汚れが落ちやすく掃除がしやすいなどお手入れが簡単。継ぎ目から害虫が侵入しにくく衛生的で、機能性はバツグンです。

おしゃれなステンレスキッチンの実例や、メリット・デメリット、掃除の仕方や主要メーカーなど、ステンレスキッチンに関するあれこれを、まとめて紹介します!

オールステンレスキッチンとは

オールステンレスキッチンは「天板(ワークトップ)やシンク、コンロ以外の箇所、キッチンの骨組みであるキャビネットやそれに付属する扉、収納、引き出しまですべてステンレス製」のキッチンです。

キッチン全体がステンレス製であることから清潔感と存在感があり、スタイリッシュであるため、直線的な印象を持つモダンスタイルから、工業的なインダストリアルスタイルまで、幅広いインテリアスタイルに映えるのが特徴で、インテリアにこだわる人からの評判は高いです。

ステンレスキッチンのおしゃれな実例

おしゃれなステンレスキッチンの実例を紹介します。これからリフォームを検討している人は参考にしてみてください。

無機質に感じられるオールステンレスキッチンですが、緑を飾る、ウッド調の壁や床と合わせるなどすると雰囲気が大きく変化します。

無垢フローリングとの相性がばっちりなステンレスアイランドキッチン

飾りのないシンプルなオールステンレスキッチンですが、背後のカップボードや壁、床が木製だと温かみを感じます。

キッチンの前に木製のスツールを置くとさらに優しい雰囲気に。無機質に感じられやすいオールステンレスキッチンですが周りをウッド系でコーディネートすると居心地の良い空間に早変わりします。

キッチンのワークトップ周りも綺麗に片づけられ、ステンレスキッチン本来の清潔感も十分です。キッチン台の天板がせり出していて、カウンターテーブルとして使えるのも機能的。「台所」という空間にとことんこだわった設計がされています。

インダストリアルなL型キッチン

ichico2さんのインスタグラムより

機能的で使いやすいL型キッチンにステンレスワークトップでインダストリアルな雰囲気。一見すると人工的に見えてしまうオールステンレスキッチンですが、キャビネット部分がウッド調であることや植物を飾るなどの工夫で温もりを感じるキッチンに。

必要な家電をきれいに整理し機能的に使えるように配慮されており見た目もスッキリ。ナチュラルさを感じさせる竹製のカゴや小さな観葉植物などで優しい雰囲気になっています。

タイルと合わせればよりスタイリッシュに

こちらはLogRenoveのリノベーション事例。シンプルで洗練されたオールステンレスキッチンの周りをタイルで覆った、外国のようなキッチン。ダークカラーのタイルを配置することで、クールでスタイリッシュな雰囲気を演出しています。

海外のようなこだわりの1LDKリノベーション

木製インテリアを飾れば無骨な中に温もりを感じられる

シンプルなオールステンレスキッチンはそのままだと素っ気ないイメージなりがち。そこでキッチンに木製インテリアを飾ることでナチュラルテイストをプラスするのがおすすめ。

インテリアだけでなく木製のお皿やカップ、小さな観葉植物などを飾ると明るく優しい雰囲気に。傷が目立ちやすいオールステンレスキッチンですが、お手入れしやすい素材なので毎日のケアで美しく保てます。

ステンレスキッチンの5つのメリット

ステンレスは、ベースが鋼(精練された鉄)ですが、それにクロムを13%混ぜることにより錆びにくく加工した合金です。

錆びにくい特徴のため水回りに使用するのに適しており、使い勝手もいいため今や生活になくてはならない素材となりました。

ステンレスの良さは水回りに使うことで発揮されます。ではステンレスキッチンのメリットについてチェックしていきましょう。

メリット1:耐久性に優れている

ステンレスは鋼にクロムを混ぜることで何も加工していない鉄や鋼よりも強度が強く、耐久性が非常に強い素材です。

鉄とくらべて強度が高いため、薄いステンレスでも十分な耐久性が得られるのが大きなメリット。

耐久性だけではなく耐熱性も高いためキッチンのワークトップやコンロなど高温にさらされる部分に最適です。

メリット2:錆びにくい

鋼にクロムを混ぜることで強度を高めることに成功したステンレス。それ以外にもクロムを混ぜることで表面に酸化鉄が発生し、酸化鉄が表面はもちろん内部も守ってくれる大きなメリットがあります。

もし表面の酸化鉄が傷ついたとしてもステンレス素材に含まれるクロムが即座に酸素と結合し表面をコート。この驚異の再生力がステンレス表面を錆から守ります。

メリット3:汚れや臭いがつきにくい

ステンレスの表面に発生する酸化膜は素材を錆から守るだけではありません。嫌な臭いや汚れもシャットアウトしてくれます。

ステンレス表面が見えない膜に覆われていることで油汚れがついてもサッと拭きとることができ、拭き残りが発生しません。

魚や肉などの臭いも同様です。保護膜に守られているステンレス素材は臭いがつきにくく雑菌も繁殖しにくく清潔で衛生的。キッチンに最適な素材なのです。

メリット4:シンプルで洗練されたデザイン

ステンレス製キッチンのデザインは不必要な飾りがなくとてもシンプルでスッキリ。また素材に光沢があり高級感を感じさせてくれます。

洗練された雰囲気を放つ独自の存在感で、キッチン空間をおしゃれに演出したい方に最適。「見た目の印象が冷たい」ように感じるかもしれませんがシンプルさと洗練されたキッチンを求める方におすすめ。

メリット5:手入れしやすい

オールステンレス製キッチンは表面を酸化膜が覆っているため、油汚れなど調理中の汚れ、水分などあらゆる汚れが除去しやすくなっています。

素材そのものに油分や汚れが浸透しないので、布巾などでサッと拭くだけで簡単ピカピカに。力を入れてゴシゴシこする必要がなくお手入れしやすいのが魅力です。

ステンレスキッチンの4つのデメリット

耐熱性や耐久性が高くメリットの多い総ステンレスのキッチンですが、どのような素材でもデメリットはあります。デメリットをしっかり理解してオールステンレスキッチンを選ぶかどうか判断材料にしてみましょう。

デメリット1:傷がつきやすく目立ちやすい

表面に酸化膜が発生しステンレス表面が守られている反面、光沢のある素材だけに傷がつくと照明の下ではかなり目立ちます。

酸化膜は薄いため日々の使用で気が付かない間に傷がついてしまうのも防ぎようがありません。ステンレスキッチンの中には天板(ワークトップ)部分に傷に強いエンボス加工を施したものもあります。

長く使えば使うほど表面が強くなる、光り輝く素材ではないため経年劣化で表面の光沢が失われることも欠点と言えます。

デメリット2:もらいサビに注意が必要

ステンレスは錆びにくい素材なのですが、表面に錆びた鍋やヤカンを乗せているとその錆がステンレス表面に移ってしまいます。

ほかの金属から錆が移ることを「もらい錆び」と呼び、警戒しなければならないものです。一度錆をもらってしまうと、クレンザーなどでゴシゴシこする必要がありかなり大変。

オールステンレスキッチンでは錆のついた調理器具を使わないことが大切です。

デメリット3:価格が高い

ステンレスのワークトップと木製キャビネットを使った一般的なキッチンは価格が約50万円前後から販売されています。一般的なキッチンは流通量が多く大量生産することでコストを下げることができ、手頃な価格でリフォームできるのが魅力。

ところが流通量が少ないオールステンレスキッチンはオーダーメイドで製造してもらうこともあり、どうしても価格が高くなってしまいます。フルオーダーでは約200万円以上の商品もあり経済的なゆとりがないと実現しにくいのがデメリット。

ただサイズやメーカーによっては比較的手に入れやすい価格のオールステンレスキッチンもあります。

デメリット4:無機質でデザイン性は低い

オールステンレス製のキッチンは表面に美しい光沢があり高級感があるのですが、どうしても「店舗の厨房」や「業務用」なイメージをもちやすくなります。一般家庭でオールステンレス製キッチンは珍しく不自然に感じる方がいるかもしれません。

色味がなく余計な飾りのないキッチンは「無機質で冷たい」印象を感じさせ、デザイン性が低いのがデメリットです。

これに対して人工大理石をワークトップやシンクに使った商品は白や黒、グレー、緑、赤などカラーバリエーションが多く、インテリアにマッチしたキッチンが選べるメリットがあります。

オールステンレスキッチンへリフォームする場合の費用相場

オールステンレスキッチンにリフォームする場合、約60万~250万円が費用相場です。(賃貸用のミニキッチンからオーダーメイドまで含んでいるため幅があります。)一般的なキッチンの交換リフォームの費用相場が約50万~150万円と言われていますので、やはりオールステンレスは費用がかかります。

本体の値段が大きさやメーカー、グレードによるため、価格差は出てしまいます。食洗機を埋め込みたい、壁付けしたいなど、とことんこだわりたい場合はオーダーメイド、価格を抑えたい場合や、機能性重視の場合はメーカーの既製品を選ぶといいでしょう。

業務用のステンレス作業台は中古で格安で販売されていることもありますが、傷が目立つということと、パーツごとに分けられていることがおおいため、長く使うキッチンは家庭用のものを新調することをおすすめします。

より詳しい費用を知りたい方は、LogRenoveの無料相談サービスをご利用ください!

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ステンレスキッチンの手入れ、掃除方法

ステンレスキッチンは経年劣化で表面の艶や光沢が失われてしまいます。さらに表面の傷を防ぎたいなら天板の上に鍋敷きを乗せるなど使い方を工夫しなければなりません。

それでも傷がついてしまったら、また艶や光沢が消えてしまったら……。以下のような手入れ方法を試してみてください。

くもりや水垢の掃除

水の中に含まれるカルシウムが固まることで白い汚れがついて失われる表面の光沢。くもり、くすみを防ぐにはマメな水拭きと乾拭きが大切ですが、もし水あとがひどくなったらクレンザーで磨きましょう。

「クリームクレンザー」や「ステンレス用洗剤」をスポンジに伸ばし、ゴシゴシとこすらずにステンレスの溝に逆らわないように軽くこすります。水分をしっかり拭き取ることを忘れないでください。クエン酸や重曹での拭き掃除も水垢などの汚れ落としとして有効です。

傷の補修

ステンレスの傷を治すために業者に依頼すると数万円の費用がかかることも。そこでステンレスの傷消しやサビの補修用キットを購入して自分で補修してみましょう。

キットの使い方が詳しく解説された説明書がついているもの、お試し用ステンレス板がついている(事前に実践できる)ものがおすすめです。補修する前に必ず目立たない場所で試してみると安心です。

ステンレスにキッチンハイターを使うのはサビの元

キッチンの汚れやぬめりに万能だと思えるキッチンハイターですが、キッチンハイターはステンレス製品にはつかえません。とくにつけおきタイプだと、サビの原因になります。

泡タイプなど、数分つけて洗い流すタイプであれば問題ない場合もありますが、基本的には使わないようにしましょう。ステンレスキッチンだけでなく、ナイフやフォーク、グラスにも気をつけましょう。

ステンレスキッチンに静電気が発生する場合

ステンレスは金属だから、静電気が発生しやすいのではないかと思いがちですが、実は、ステンレスキッチンに静電気が発生するといったことはあまりありません。

キッチンに静電気が発生すると、手で触れる前にブレーカーが落ちる可能性が高いのです。ステンレスキッチンに触ったときに、静電気のような痺れる感覚が頻繁に起きるのであれば、それは漏電の可能性があります。その場合は電力会社に相談することをおすすめします。

ステンレスキッチンの代表的なメーカー

ステンレスキッチンを製造している国内の代表的メーカーと商品名を紹介します。ワークトップの高さや間口の広さ、キャビネットの形状、ウォール型、ペニンシュラ型、アイランド型など形状も豊富です。

クリナップ

セントロシステムキッチン(クリナップHPより)

ステンレスキッチンメーカーとしてのネームバリューはもちろん、耐久性の高い高品質キッチンを製造しているクリナップ。

セントロとクリンレディの2つのブランドを持ちステンレスキッチンを展開しています。なかでもセントロは扉カラー(ステンレス)が選べ、ドット柄コイニングやヘアラインなど特殊な加工を施し傷を目立ちにくくさせています。

ワークトップにはとくに特殊表面加工と親水性のセラミック系特殊コーティングを組み合わせた「美コートワークトップ」で、傷に強いキッチンを実現しています。

サンワカンパニー

グラッド45(サンワカンパニーHPより)

サンワカンパニーはステンレス製キッチンを主力商品とする住宅設備機器・建築資材メーカーです。オールステンレスキッチンは溶接から研磨まで職人が1台1台丁寧に製造しており、メイドインジャパンの高品質品。

代表的なブランドはグラッド45で、職人の技が光る角シンク、表面の傷が目立ちにくいバイブレーション仕上げ、ヘアライン仕上げなどレベルの高い製品で人気があります。価格も小さめのキッチンであれば40万円からと手頃です。

ナスラック

セスパ(ナスラックHPより)

ナスラックは60年以上の歴史をもつ老舗メーカーです。代表的なオールアルミ製キッチンブランドはセスパ。

3方立ち上げトップやミリ単位でワークトップの幅を変更できる、タフでシックなブラックシンクを採用するなど高品質商品を製造しています。

ドイツの老舗家電メーカー・ミーレのビルトイン家電がセットできるなど魅力も多く、オプションも豊富で選ぶ楽しさがありますね。

エイダイ

ゲートスタイルキッチンS-1(エイダイHPより)

1969年にキッチンセットを初めて発売したエイダイは、すでに75年もの歴史をもつ老舗メーカーです。オールステンレスキッチンもラインアップしており「ゲートスタイルキッチンS-1」がその中心ブランド。

極限まで無駄をそぎ落としたデザイン、基本は骨組みのみのキャビネットなので風通しがよく掃除しやすい点が魅力。もちろんオプションで引き出しや扉を取り付けることもできます。設置すると費用は約70万~200万円となっています。

オーダーメイドも可能

「既製品ではどうしても自宅のキッチンに合わない、自分だけのキッチンが欲しい」そのような方におすすめなのがオーダーメイドオールステンレスキッチンです。

オーダーメイドならキッチンの間口をミリ単位で発注できますし、サイズや収納部分も細かく特注できます。機能性を考えてコンロやオーブンをプロ仕様の業務用にすることもでき自由にカスタマイズ可能。

既製品の良さを残して一部をカスタマイズして製作するセミオーダーもあります。

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