大山阿夫利神社で筒粥神事 21年は「努力し注意する年」 神奈川・伊勢原

竹筒ですくったかゆの米粒を数える神職=大山阿夫利神社下社

 竹筒に入ったかゆの米粒の数で今年の農作物の豊凶や天候を占う「筒粥(がゆ)神事」が7日、神奈川県伊勢原市大山の大山阿夫利(あふり)神社下社で行われた。目黒仁宮司(67)は神事の結果を総合して「みんなで努力して一つ一つのことに注意していく1年になりそうだ」と話した。

 江戸時代から300年以上続く伝統行事。マスクを着けた神職が同市などで収穫されたコメを使ってかゆを炊き、竹筒ですくい取って米や麦など農作物18品種の出来を判定した。

 その結果、1年の天候を占う基準とされる米は平年並み、菜種やダイコンは例年より厳しい予想だった。目黒宮司は「天候は極端に悪くはないが、梅雨時の大雨や夏の猛暑に注意が必要。春先は雨が少なく、乾燥気味の天候になるのでは」と説明した。

 占いの結果や解説を記した「筒粥表」は関東の信徒や農家などに配られる。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、同神社では分散参拝や郵送での祈禱(きとう)を推奨している。郵送での祈禱は例年に比べ3割ほど増えているという。

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